2001年9月22日 -T.S.S.T.最終戦-
さて、いよいよ最終戦。
最近の僕はなんだか吹っ切れたというか、気が楽になったと言うか。
夏の間に湾奥のシーバスからかなり離れていたせいで、少し落ち着いて自分の釣りを考える事ができたのが大きかったのかもしれない。
自分が楽しいと思う釣りをすればいい。
たった、これだけのことなのに随分と悩んだ気がする。
人にあーだこーだ言われているとなんだか何もかもが狂ってきてしまってさ。
ということで、T.S.S.T.。
もう何度目の参加か判らないけど初めて結果から解放された気持ちで挑むことができた。
みんなと一緒に釣りを楽しむ。そこに結果が付いてくればいいじゃないか。それでいいのだ。
そんな気持ちが表れたのか、今回は嫁さん同伴で参戦した。
嫁さんと葛西で釣りをするって普段は危なくてとてもできないけど、T.S.S.T.の時だけは可能でしょ。
トイレの問題とか煩わしいことはあるけど、もっとみんなも奥さんとか彼女を連れてきてもいいんじゃないかな。
で、やりたい釣りってのが大きいミノーを投げまくりたい。ただそれだけ。
今回はそんなタックルを用意した。
ハチマルも今回は持たない。ラパラCDも持たなかった。
と言いつつ、ソルティバディ70だけは持っていく。
前回、前々回とプレッシャーに強いワームの釣りを追求していき、共にノーフィッシュに終わったので今回はワームを用意しなかった。僕には向いてない。そんだけの理由。
スタートしてまず始めに水路に入る。ここでハンマー13はさすがに釣れる気がしないのでソルティバディをキャスト。
スーッと中層をスローに引いてくるとゴッツンとヒット。
23:40やったね。45センチ。
幸先良く1尾が出たのでとても気が楽になった。
と同時に欲が出た。(笑)
冗談。
その後、3投した時に再度ヒット。が、水面でバシャッとバレてしまう。あちゃー。
40センチぐらいっぽかったが、これ獲ってたらな。
そんなことを思いながら荒川側堤防へ。
さっそく、持ってきた思い思いのルアーを投げまくる。BANZAIにミラクルワークスに、特注で葛西のために作ったMAPS!オリジナルモデルもとにかく投げまくった。
しばしやって反応がないのでちょっと立ち込んで攻めてみる。そして愕然とした。
サーフ側には砂の大きなヨブがあって、それを見据えてキャストしていく事がシーバスとの遭遇を高めていくコツなんだけど、このヨブが想像以上に大きかった。
まるで壁ではないか、と思うほどのヨブが何個もあるのだ。胸まである水深が数歩で今度はいきなりくるぶしまでの浅い場所になる。すごいブレイク。
台風15号の南風は堤防の柵を壊し、その他色々な場所を破壊した。
考えてみればそれだけの大きな波が立ったんだから波でできるヨブだってとても大きくなっていて当然だ。
こりゃ期待できそうだ。一つのヨブを超えて行けるとこまで進み、そこから風に乗せてフルキャストしてまた愕然とした。
はるか沖が干上がったも同然なのだ。ハンマーもエスフォーも底をこすってしまう。
そんなにまでここのヨブは大きいのか。
堤防の柵がぶっ壊れるよりも驚いたが、これを予想できないのがまだまだ甘すぎるんだろうな。
ヨブの大きさは波の大きさに比例する。そんなことは判っていた。
波が想像以上だと、ヨブも想像以上になるって事だ。そういうこと。
そこで、サーフ側をあきらめて荒川を攻めることにした。
が、ちょっとミスをしてしまったようだ。
今日は風が強い上に上げ潮が効き出した途端に水面が荒れ出した。いや、それは予想のうちなんだけど、水面が荒れていてミノーがなかなか水をつかめないのだ。フルキャストして着水させ、リトリーブするけど風と波に負けて全くダメ。ようやくUターンして水をつかんで泳ぎ出す時は既にブレイクの上な訳でこりゃまずいぞって事になった。
考えてみたら持ってきたルアーはみんなリップレスミノー。これはミスでしょ。
MAPS!だけはリップ付ミノーなんだけど、そもそも作ったコンセプトは流れがないエリアでの使用なんで、こう荒れると残念だがこのモデルも使えない。
車に戻ってリップ付ミノーを持ってくるかどうか悩む。
少しずつキャストしながら1歩ずつ動いて考えていると、足下にルアーを発見。
ザウルスのソルティーレックス。12センチぐらいの細身ミノー。
これだ!!
誰がロストしたのか判らないけど、これはきっと神の啓示に違いない。
迷わず付け替えてキャスト。
着水直後から水をつかんでブレイク上を泳がせながらUターンさせることができる。
なかなかいい感じだ。
10分ぐらいした時だったか、突如ゴンとヒット。
水面を40センチぐらいのが割った。
慎重にいなしながらファイト。岸際まで寄せてランディング成功。
荒川側のテトラは魔の四角い穴が開いている。これに魚を落とすと事実上のバラシなので、水際から少し魚を出したところで思案する。
シーバスを手で持ちさえすればってことで、口の中に手を突っ込もうとする。
その瞬間、ルアーが口から外れてしまった。
まずい。
暴れ出すシーバス。当然のごとく斜面を滑り出して水の中へ落ちていこうとする。
僕はとっさに左足を投げ出して、シーバスの下側を塞いだ。
シーバスは僕の膝の上で暴れている。
そのまま両手で押さえつけようとした時に、シーバスが足の上をビチンと跳ねて水の中へ。
あああああ!
しばし、途方に暮れる。
これ獲ればかなりいいとこなのに。
3分ほど嘆いて気を取り直してまた攻めてみる。
まだまだいける。魚はいる。
プチッ!!
3投目。ソルティーレックスは飛んでいってしまった。
ああ・・・!!
ここで僕の釣りは終了。
結果、釣ったのは9人だけで9位。
デロンギのオイルヒーターが賞品となった。
でも、途中に休み休み色々な人と楽しいお話ができたのでとても良かった。
|