村岡昌憲の大会参戦記。

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トップへ戻る >>> Battle -村岡昌憲の大会参戦記->>>2003年9月27日T.S.S.T.第4戦

2003年9月27日 -T.S.S.T.第4戦-

 

 

闘いの中にまた身を置いてみようと思ったのは8月頃のことである。

釣りには自己完結で楽しむ要素もあるし、人と競うことで楽しめる要素もある。

雑誌の連載執筆もやめて、自分の釣りの時間を確保した中で、なんとなくモチベーションの維持がしやすいトーナメント参戦を考えていたのである。

 

 

 

そんなわけでTSSTに参戦することになった。

参戦の旨は伝えていたが、前々日まで海外出張という状況。

プラクティスもできない中でどうしようかと思案しながら帰国したところ、電話が。

どうしますか?申し込みは今日までですよ。 

の問いについ、出ます、と答えてしまった。

 

 

ぶっつけ本番だが、まあダメもとで気楽にやろうということで当日を迎える。

ところが出張中に貯まっていた仕事がとにかく多くて、会社をなかなか出られない。

20時を過ぎてようやく終わったところで、会場へ。

会場へ着くと、開会式の真っ最中。

解散して皆が散ってから参戦申し込みを済ませる。

参加者70人近いと聞き、これは頑張らないといかんと肝に銘じる。

 

しばらく運営メンバーとしゃべってからスタート。

どこに行こうか思案したが、状況が全くわからない。

シーバス自体も情けないことに3週間ぶりである。

 

 

であるのなら、自分のホームを片っ端から回ってダメならそこで考えようということになった。

最初のポイント、新木場に着いたのは22時を少し過ぎたところ。

海面を見ると、なかなか潮色がいい。

これは出るな、と考え、浮いている台船の際をマーゲイSWで通していく。

2投目、反転していったシーバスに今度は同じコースを通しつつ、チョンガーで台船の下にマーゲイSWを送り込む。

3回目に船下に入った瞬間にバイト。

 

でかい!

 

シーバスが異変に気付いて奥に突っ込む。

風神Zネオンナイトがバッドから曲がっていく。

とっさに一段低い足場に飛び降りて、ロッドを海中に突っ込んでラインブレイクを防ぐ。

秋のシーバスは元気がいい。

 

 

勝負どころが早く来た。

魚が一気に浮いてきてジャンプする体勢、その勢いで一気に抜き上げる。

ランディング成功!

いきなりのスズキ級、これは幸先いいぞ。


カラーはマリンリアクション。 秋の最強カラーではないかと。

 

 

で、計ってみると64センチ。

調子いいぞ。

ということでリリース。

しかし、ここで僕は重大な過ちを犯してしまっていた。

 

 

そこがだいぶ場が荒れてしまったので、場を休める狙いもあって徒歩で少し移動する。

次も船周り。ここは常夜灯があって明るい。

1投目から、マーゲイSWのハイパートゥイッチで見切られないように散らしていく。

風当たりの角を攻めた5投目ほど。

足下で銀色の閃光が襲いかかった。

ネオンナイトの鬼掛けティップがすんなりと入って、フッキングに持ち込む。

魚が下に突っ込む瞬間に、軽めにアワせを入れる。

そこでいなして、ぶち抜く。

 

ナイス!

 

 

で、計測すると52センチ。

いい感じだ。写真を撮る。

 

ここで気付いた。

さっきの64センチの時、写真に名札カードを入れ忘れていた。

カードが一緒に移っていなければ参考記録にしかならない。

 

顔から血がサーッと引いていく。

オーマイ!やっちまった!

 

 

なんてこったい。

よりによってスズキサイズを無効にしちまうなんて。

3分間ほど、マジに落ち込む。

 

 

次から忘れないように、デジカメのストラップとカードのひもを結んで再開。

船周りをあれこれと攻めたが反応はない。

さっき2本目の魚が出た同じ台船の風当たり。

まだまだ気配は良さそうだ。

マーゲイをアンダースローで足下10m先にキャストする。

ラインが水に浸かってから、チョンガー。

1発で台船の下にマーゲイが消えた。

その瞬間に、ラインに違和感。

聞くようにアワせると首を振った。

そこからまた海中にティップを突っ込んでファイト。

突っ込むシーバスを上に上にとテンションを掛けていき、耐えきれなくなってジャンプしようとしたタイミングでぶち抜く。

 

リカバリーにはならないけど、これまた52センチ。


これでトータル52+52で104センチ。 やはり64は痛いよな。

 

 

次を狙うが反応がない。

64センチを獲ったポイントに戻るもここもセイゴが1本釣れただけ。

意を決して移動。

次は青海。

 

 

交通安全週間のせいか、パトカーがうなるほどいる台場を抜けて青海へと入る。

駐車取り締まりもありそうなので、短時間勝負を挑む。

ルアーをX-80SWに変える。

 

最初は40mほど先にある常夜灯の真下のシェード。

やや北東風に乗せてフルキャスト。

なかなか届かない。

5分ほどして改心のキャスト。ここで出なければって場所にハチマルが着水。

 

小さい・・・。

水面を一気に滑らしながら引っ張ってきてランディング。

34センチあったのでとりあえずリミット達成。

これで、52+52+34=138センチに。こんなんじゃまだまだ。

 

 

 

 

続いてニアサイドの常夜灯。

一つ一つの照明の下にハチマルをしっかりと通す。

ここは足下がえぐれているので、潮位が高い時の方が良い。

すでに潮もだいぶ下げていてそのエグレが顔を出す瞬間。

まだいるといいけど・・・

 

 

20分ほど岸壁を一通り攻めたが、まるで反応無し。

潮があまり引いていない。

これはどうも異常潮位っぽい感じ。

黒潮が近いから東京湾は潮が引けなくなる。毎年夏に起きるんだけど、今年は今の時期にそうなったみたい。

となれば、本命はシャロー帯か。

そう思って復路を攻めながら車へと向かう。

駐禁が心配だ。

 

気持ち焦り気味のリトリーブになっていた。

いよいよ駐車場所に近いところで、抜き上げ時に違和感。

 

 

ん?

魚がいるのか?

 

 

 

少し戻る。

少し時間をおいてキャスト。

同じコース、だけどやや浅めを通す。

 

 

グン!!!

 

 

 

食った!

 

一呼吸おいてから背筋を使ってアワせを叩き込む。

 

 

乗った!

 

 

これは良さげだ。

いきなり猛烈な勢いで下のエグレに突っ込まれる。

手を目一杯沖に下に突き出して必死に防戦。

主導権を取られた。苦しい展開だけど、右に左にテンションを掛けながら何とか魚を浮かせようとする。

しかし、ドラグがじりじりと出て行く。

エグレの角にラインが擦れそうだ。どうしようか。

ドラグを半回転締めて。落水するんじゃないかというギリギリの体勢でティップを沖に出し、何とか穴の外へと出そうとする。

やがてあきらめて出てくる感触。今度は沖に向かって出て行く。ドラグを一気に緩めて走らせる。

かなりいいサイズだ。

最初の痛恨のミスを何とかカバーしたい。

 

絶対に獲る!

そう口に出す。

 

 

 

 

やがてランディング。

黒いけど、でかかった。78センチ。


52+52+78=182センチへ。入賞は見えた。

 

 

 

あと1本、いいサイズを獲ればかなりひょっとする。

車に戻って一気に川筋を目指す。

どこにしようか考えて葛西臨海公園にした。大会本部のあるところである。

一度本部に寄ってミートソースをご馳走になってから、ウェーダーを着込む。

 

シャローに入る。

海面を見る。イナっ子がちらほらといる。

潮目が2本。一つは良さそうだ。それ沿いに進んでいく。

膝くらいまで入ったところでスタート。

まずはレアフォースを右目にキャスト。

風神ブランクスとレアの組み合わせはまあほんとよく飛ぶ。

はるか沖に着水したレアフォースをデッドスローでリトリーブする。

水面から30センチ。揺らめきアクションで誘う。

2投目、今度は左寄りにキャスト。

ラインスラッグを取って、デッドスローでリトリーブしだした瞬間にバイト。

かなり遠くでエラ洗いの音。スズキ級だ。

魚が遠いので、スプールを抑えてアワせを強めに入れる。

そこからファイト開始。

魚が右に左に走るのをネオンナイトのブランクスで溜めて寄せてくる。

やがて浅いところまで来たので、一緒に歩きながら浅瀬に魚を寄せる。

 

 

決定的な64センチ。

52+78+64センチで194センチへ。

これは優勝かも!

 

 

もう1本このサイズを釣れば、最初のチョンボも帳消しになる。

そう思ってかなり頑張るが、その後は全く反応なし。

旧江戸川河口から荒川側まで歩いて移動して見るもこれまたダメ。

時間を無駄にした。

 

潮がグングンと満ちてきたので、港湾部へ戻ってみることにした。

まずは先ほど78センチを取ったポイントへ。

 

 


ところがセイゴのオンパレード

 

 

 

 

 

らちがあかないので、若洲へと移動。

上げ潮が当たるエリア、壁ギリギリにルアーをキャストしながら通していく。

 

 

ヨレヨレで1本。これは50センチ入れ替えならず。

 

続いて30センチ級が3回程掛かってはバレて、ハチマルに戻す。

10分程攻めて出たのが53センチ。


1センチ増えて195センチへ。

 

この時点で5時ジャスト。

さすがに眠い。早めにウェイインする。

表彰式。

前評判はハイスコアだったのだけど、蓋を開けてみれば異常潮位の影響か、船橋の青潮が流れてきた影響かどこも食い渋った展開だったみたいで、スコアが伸びていなかった。

 

結果は優勝!

 

2年ぶりにしては上出来の結果でした。

 



 


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