村岡昌憲の大会参戦記。

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トップへ戻る >>> Battle -村岡昌憲の大会参戦記->>>2003年10月19日TSC第5戦

2003年10月19日 -TSC第5戦-

 

 

大会前日の午後、プラを終えてCRのダベミに参加した。

ガツガツ飢えた犬のように肉ばかりをほおばる僕に向かって一人の若者が言った一言に鼓動がドクンと答えた。

 

彼は少しのフレーズを口にした。

希望は・・・。

僕の中でそれを書いたときのフレーズが甦る。

ああ、そうだ。今の俺に足りないものだ。

彼は一年も前の自分の言葉を覚えていた。

そして、その言葉は回り回って自分に返ってきた。

言葉は伝えるもの。気持ち、信念、プライド、色々な気持ちは言葉で伝わっていく。

 

 

「希望は無いよりあった方がいい。

しかし、希望だけでは話は動かない。

手を挙げるんだ。すれば話は動き出す。

その先に絶望があるとしても。 」

 

 

あの時に書いた言葉が、読んだ何千人のうちのほんと何人かの心の奥底までどかーんと届く。

その何人かはその言葉に出会うためにこのサイトを見ていたといって過言ではない。

普通に読めばただの言葉である。

書いた本人ですら、覚えていないような殴り書き。

だけど、そこにある気持ちと魂が、言葉に宿ってその言葉を必要としている人に届く。だから僕は書くのだ。

 

 

イケスのシーリングが破断して船底部に浸水という最悪の事態で徹夜の修理が続いていた。

土曜のプラの後に乾燥させてから速乾性のシーリング材を再度打ち直す。陸電を使って作業用ライトを当てる。

TSC当日、その辺の確認をするために出発予定時刻の1時間前に行くと、イケスのシーリングも何とかなりそうだった。

 

この1週間は本当に忙しく、プラはもちろんの事、タックルの準備をする時間すらなかった。

だったら迷う事だけはするまい。

僕はロッドを2本だけ積み込んだ。

伝家の宝刀F3-610XS、そして風神Z73ML。

穴撃ちやジギングロッドは家に置いてきた。

勝負はシャロー。それでダメならダメでいいや。そういう気分。

 


会場へ向かう途中に夜明け。綺麗、だけど何か熱い感じ。

 

会場では久々に顔を合わす面々と色々な話で盛り上がる。

実際はあちこち回って携帯番号集め。3日前に携帯が死んだからね。

東京湾のそうそうたるメンバーの携帯アドレス集が完成(笑)

 


出船直前の状況。

 

そして12番スタート。

まだ慣らし中のエンジンを気遣いながら一路湾奥へと戻る。

ほとんどの船はベイブリッジの下を抜けていく。向こうの方がいいのかもしれない。

だけど状況が分からないのに行っても仕方がない。

だったら自分の釣りを貫き通す。それだけ。

 

しかし、浮島に出たところで、東燃バースのタンカーが出た。

前日はタンカーが入っていたから大チャンス。迷わず向かう。

クルクル21gをセットして、F3-610XSでキャスト。

1投目からバイト。それは入れ食いだった。

10投もしないうちにはやばや5匹のリミットを達成。サイズはみんな40代。

ここからサイズアップだ。

レンジを下げていく。水深5mライン、7mラインと下げていく中で大きめの魚のバイトがあるレンジを探っていく。

7mラインも入れ食い。快晴の天気の中で、日陰の明暗でバイトが出る。

魚を徐々に入れ替えて40センチ後半に持っていく。

1本、50センチぐらいのをキャッチ。

しかし、20匹は釣ったんだけど、1本もいいサイズの気配がない。

そこで移動。

 

羽田のシャローに入る。

多摩川河口からスタート。

2m間隔でワンテンを撃ち続ける。

開始して10分程、水深40cmも無いシャローで大きなバイト。

風神Zでアワせると猛烈なトルクで走りだす。

でかい!

落ち着いてエラ洗いに備える。

何度かアワせを叩き込んでおいてドラグを緩める。

シャローなので左に右に走るところをグイグイと寄せていく。

船縁で激しく突っ込むのを抑えてタモ入れ。

 

とりあえず、イケスに放り込む。

このサイズを5本揃えればかなりいいところまで行けそうだ。

さっきの川崎沖の状況を見る限りや今年の釣果の傾向を見る限りでは、いわゆる5歳魚である50センチ前半の魚が大半でそこからどれだけ抜けられるかが順位を分けるだろう。

次を狙う。

羽田の全長3キロ近いシャローを端から端まで撃ったのは初めての事。

魚はなかなか出ない。

30分に1本。だけど、少し型がいい。

30分後、今度は全長で60センチ近い魚をキャッチ。これで2本目。

入れ替えの魚を逃がす。羽田の潮は相当いい。イケスも問題なく機能して魚も元気。

ここで終了まで粘る。

 

途中は嫁さんが作ってくれたおにぎりを頬張りながら青空の下のデイゲームを楽しんだ。

30分に1本くらいのペースで魚を獲って入れ替えていく。

ルアーは全てワンテン。その後も50センチ台だけど3本。

順位的には大きく崩れないところまで来てる。

湾奥に戻れば60以上はあまり出ないけど、50センチ後半を揃えられるかも。

ここで迷った。迷いながら湾奥に移動。

中防、若洲と攻めるが魚が出ない。

まずった。

 

あわてて羽田に戻る。

再度シャローを叩いてみるも時間になった。

うーん、悔いの残る判断をしてしまったか。

 

会場でウェイイン。今日は潮が良くてデッドになりそうな気配もない。

ほんと、今までのTSCではデッドフィッシュに苦しんだ。

原因はイケスの大きさと設備にある事は明白だった。

だから今回のボートではイケスに金をかなりかけた。

フィルター機能に、ジェットシャワーでの酸素供給。

おまけに会社の装置をもらって、海水中の窒素酸化物を濾過する装置も。

 

結果は9位。

まずまず、と言っていい。だけど、まだまだやりようのある内容だった。

これが今の自分の力。2年間離れて自分の力はそう落ちていない事を知った。

だけど、周りはかなりレベルアップしていた。

もっと頑張らないといけない。

でも大会でしか味わえない緊張感や不安感、闘争心などを十分に楽しめた。

また次回も参戦予定。頑張るぞ。

 



 


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