村岡昌憲の大会参戦記。

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トップへ戻る >>> Battle -村岡昌憲の大会参戦記->>>2004年1月25日TSC第1戦

2004年1月25日 -TSC第1戦-

 

 

 

今年のTSCには相当気合いを入れてやるつもりだった。

ところが年が明けてみたら参戦できるかどうかすら解らない忙しさに追い込まれた。

さんざんに考えたのである。そして直前まで答えは出なかった。

このTSCの為にボートを買ったと言っていいくらいだった。しかし、その時と状況が変わってしまったのである。

 

 

やらされているだけの仕事なら迷わずTSCを選んだだろう。

しかし、自分で仕事を受けることを選んだ。そして非常に高いレベルで仕上げる決意を固めた。

これが楽しくないはずないのである。仕事も楽しいし釣りも楽しい。

楽しいうちのどっちかを選べなんて無理な話。

かわいいフカキョンと美しい矢田亜希子に同時に告白されるようなもんだ。

 

参ったなぁ

 

 

とか全然参ってる様に見えないのにそう言っていたかもしれない。

なんで、さんざん考えたのである。

そこでTSC第1戦の参戦見送り、すなわち年間総合優勝の断念を一度は決めた。

しかし、その参加締切日にもんじゃ五平に食べに行って、半ば勢いで参戦することに。

せめて前日プラを・・・と必死にスケジュールを組んだが、それも叶わず当日ぶっつけ本番に。

それも月曜から土曜まで朝から深夜2時までの週100時間労働である。

こんなに働いたのは生まれて一番だ。

あんなに仕事サボって釣りばかりしていた自分がここまで働くんだからなぁ、と我ながら感心。

 

 

ということで当日の参戦である。

前日にマレーシアから札幌から長崎からと友人が東京に集まる会に参加する。

睡眠時間や準備を考えると22時には失礼するつもりだったのだが、結局解散する1時まで痛飲。

5時半に起きて準備開始。体調はむしろ良い方。こっからは本気である。

 

当日の作戦を考える。

このシーズンならまず沖のライン、そして過去の実績からして神奈川県に圧倒的な分があるだろう。

湾奥は正直言って厳しい。だけど、GETBOOKでの情報では川筋でポツポツとかなり良い型が上がっている。

準備をしていたら気付いた。今年のシーバス釣り初めなのである。

いい加減なもんだとちょっと失笑し、スタートくじを引く。

6番スタート。周りの動きが見たい時に限って良い順番が当たりやがる。

 

前回、2本しか取れなかった。

最低でも3本のリミットは揃えなければ、いくら好きなシャロー撃ちで勝負したところでなんだか悔しいのである。

なんでまずは沖に行って3本取ろう。そこで揃ったらそこで考えようと決める。

一路沖へ。

まずは先頭で東燃バースへ到着。

すでに参加艇ではない船だけで8隻程度が攻めていた。

良さそうな場所は乗合船などにほとんど抑えられていた。

そこで真ん中で良さそうな場所に入る。エレキを落として攻める。

ジグはシーフラワー。一投目からいきなりフォールでバイト。

これは乗らなかったが、魚信が体の中の鈍っている釣り人魂に火を付ける。

 

獲る!

 

船を確実に固定できるポジションに付けて再度攻める。

ボトム着艇寸前にバイト。

ガンガンと突っ込む魚をいなしながらランディング。50センチ弱。まずはこれを3本欲しい。

ついで2投目でさらにもう1本。

 

後ろから続々と参加艇がやって来た。

全部で15艇ぐらいに膨れあがる。僕の攻めているバースも横に一艇、裏に二艇と激しい魚の奪い合い。

今日の東燃は非常にピンポイントでバイトが出ていたようで、他の船は芳しくなさそうだ。

先に入れた自分のポイントだけはかなりイージーにバイトが出るのである。

次の次でヒットさせるもこれはすぐにバレる。

しかし、次の1投でまたヒット。これをしっかりと獲ってリミットメイク。

8時スタートの8時45分でリミットである。

その後は食わなくなった。周りの船も反応がなさそうなので、扇島に移動する。

情報では絶好調との話だったNKはタンカーが入っていて攻められない。

しばらくはゴロタを攻めたが反応がない。

 

東燃からさらに横浜方面目指して何艇もボートが走っていくのを見て思案する。

とりあえずはリミットメイクできているのである。

まずはおもむろにおにぎりを取り出して、嫁さんが入れてくれたお茶をすすりながら考える。

今日は快晴で天気がいい。すこぶる機嫌が良くなって気が落ち着いた。

今日のスケジュール表を見ていてふとあることに気が付いた。

 

僕の今年のゼッケンは34番なのである。

バイク好きに34番と言えばケビンシュワンツの名前が必ず出る。

僕は彼の大ファンだった。

優勝か転倒か、というレースをいつもしていた。勝ちっぷりが最高に良いのである。

だけどたいていは転んじゃうので、年間優勝はいつもダメなのだ。

だけどここ一番の速さはすごくて、いつも深夜のテレビにかじりついて応援していた。

 

ということで自分もそういう釣りをすることにした。

ジグってのは苦手ではないのだけど、性分に合わないのである。

NKもタンカーが入っているし、東燃などの渋さを見る限りスコアはかなり低調になるだろうと。

それならば1本のランカーが勝敗を決める。

 

ランカーなら湾奥だろう。

まずは旧江戸川河口の沖目ライン。

川の魚が昼間に待機している一帯がある。

そこを風任せで流しながらキャストしていく。ワンテン、リップレスベイトと散らしていくがまるで反応がない。

でも最盛期でも1時間に1バイトなんである。

逃げてはいけない。そう心に決めて撃ち続けた。

 

少しずつ潮目が動くので、水深に気を配りながらシャローをひたすらに撃った。

それは何百投したかわからない。

結果的にノーバイト。

最後、荒川に掛けた。

しかし、ここのシャローでもノーバイト。

 

勝負を掛けたのである。

それでダメなら仕方がない。

 

そう思って30分前にストップフィッシングとした。

結果的に僕が湾奥に戻った後NKのタンカーがどいてそこに入った船が上位を占めた。

横浜川崎で手堅い自分だけのパターンを持っている人が表彰台に食い込んだ。

始まった頃に比べて本当にレベルが高くなった。

 

 

21位。

結果は結果である。

意外とサバサバしたもんだった。

せめて前日プラだけでもやって東京か川崎かぐらいは絞り込んでおかないとダメだなぁと。

 

 

でもやっぱり東京で勝ちたいんである。

そんなジレンマとの闘い。

 

 



 


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