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 - Stage1-  〜 もっと大事なことがあります 〜

2002年3月24日 高滝湖炒飯

 

 

ほんと息苦しい。

小さいことで揚げ足取られてグチグチと言われたりさ、ちょっとしたミスでいつまでも言われ続けたりさ。

どんな世界だって、ひがみとねたみの感情が渦巻いていて、頑張れば頑張るほど、もがけばもがくほど、叩かれるって事は解ってる。

そんなもんは何千年も前からあるんだよね。

 

でも、悲しくなる。

そう、なんだか僕は悲しくなってくるんだ。

 

この間の釣りビジョンの撮影。楽しかった。

カメラの前って本当に苦手なんだけど、なんだか上手く話せた。もちろん他の出演者に比べたらとてもひどい有様であったことは容易に想像着くけどさ。

その収録の最中、

釣りより大事なものってありますか?

 

って質問があった。そんなもん揚げたらキリがないほどあるんだけど、最高に大事なものがある。

僕は迷わず即答した。

メシ!

 

そう、メシ!!!

人類がこの世に生まれたときから大事なもの。メシ。

「昌憲。メシと書いて人生と読むのじゃ。」

そう亡き僕の祖父は言い切った(ウソ)

 

 

釣りだってそうだ。

最初は旨い魚が釣りたくて釣ってたんだ。

なんだかスズキだけは旨いんだけど、釣り自体がとても面白すぎて、最高に楽しませてくれるから、殺せなくなっちゃったし、殺されていく現状にほっとけなくなっちまった。

 

でも、他の魚は食うために僕の釣りがあるって言っても過言ではない。

海産物って旨い。

シロギスを釣ってその日に食ったら、街の定食屋ではもう食えない。

春に三番瀬のアサリを食べたら、街のアサリのみそ汁にはその後一年間がっかりしまくる。

 

そんだけ旨いものがたくさんこの世にある。

でも、本当に旨いってどういうもん?

 

営業という仕事柄、色々な高級店で旨いものを食う機会があった。

グルメや珍味、ほとんどは口にしたよ。

そんな中で得た結論、旨いものは金では買えない。

 

旨いって味覚が判断するんじゃないということ。

脳が感じるんだ。

考えるな!感じるんだ!

  

 

旨さって感じるものなんだ。

 

 

春のヤマト。沖揚がりして泊まった人のみ食える、アサリのかき揚げ。はんぱなく旨い!

冬の中山丸。帰ってきてからの豚汁。すげぇ旨い!!

秋の第二泉水。船の上で勧められるカップラーメン、すげぇ旨い!!

本当に日清か?!

って思うぐらい旨い。

 

その時になおさら釣りの内容が良ければもっと旨い。

更に楽しい仲間が視野の中にいればもっと旨くなるものなんだ。

 

 

ようやく元気になって、いざ、その旨さを見つけに仲間と高滝湖に行ってみた。

今回作ろうと思ったのはチャーハンと餃子。

基本的に僕の料理は豪華主義。食材には半端無く金を掛けておく。

組み合わせとか調和ってのはプロが考えることで、素人には難しい。

とりあえず一番旨そうなものを買っておく。これが素人の間違えの少ない考え方だ。

 

 

チャーハンで腸詰めを使うので、餃子はサーモンを具にすることにした。

サーモン餃子、ロシアではよく食べられているらしい。

 

こういう野外料理ってむさい奴だけでやると、これまた旨みが増す。

だけど、料理って女の子の助けが入るとまたそれはそれで世界が変わる。

そして、その女の子が美しければ美しいほど旨さも倍増する(笑)

なぜか、幸い、その点に僕は恵まれてる。

 

春の陽気きらめく、高滝湖の湖畔で、

ほとんど釣りなんかそっちのけ

中華料理の傑作、炒飯とロシア家庭料理のサーモン餃子。

人生の数少ない至福の瞬間を味わうためにいざ挑戦!

 

まずは準備。

干し貝柱(4800円)と干しシイタケ(1800円)

を日本酒で煮て戻す。

ちなみにこれから登場する食材、基本的に築地で仕入れたもの。

同じものでも築地で買っただけで旨さが増す。そんな魅力があの街にはある。


極上吟醸酒で煮る自体ですでに旨いと思うのは僕だけか?

 

それに、ニンニクと長ネギを大量にみじん切りにする。

あと、炒飯の決め手になるのが腸詰め。築地中を練り歩いてやっと手に入れた最高の食材。

これが手に入らなければ炒飯は断念すべきだ!

と、僕の師匠は言い切った(これ本当)


一度食ったら解る。皮の中に甘さと香りと中国4千年の歴史が詰まってる、

 

それに、塩コショウと五香粉を用意して準備終了。

 

 

 

続いて餃子。

まずは鮭。

これこそ築地ならではのトキシラズ(7800円)

皮目のいい旨そうな鮭。おそらく刺身にしても塩焼きにしても極上の味わいを見せてくれるはず。

それを餃子にしちゃうんだ。馬鹿馬鹿しいだろ。

しかし、贅沢の必須条件の一つとして馬鹿馬鹿しくないといけないのだ。

 

 

この身を小口切りにしてボウルに放り込む。

 


カマは速攻であぶり焼きに。

 


ついでに大トロの部分は塩焼きにしてみた。

 

で、長ネギとニンニクのみじん切りを放り込み、老酒をどっぷりと入れ、太白胡麻油を回し掛ける。

それに卵白と片栗粉を振ったら揉み込む。

 

具ができたら餃子に包む。


このプロセスを美女がやると旨さが数倍になる、という説もあるので僕はひたすら眺めていた。

 

準備ができたので、餃子から焼くことにする。

決め手になるのはまずは火力。それと太白胡麻油。

圧倒的な火力はかまどで簡単に手に入れられることができる。

太白胡麻油も紀伊国屋か明治屋に行けば手に入る。

これで天ぷらを揚げるだけで世界が変わる。

 

 


かまど担当はご存じ、ふ〜じ。

 

昔は僕がやってたんだけど、ここ2年ほどは彼がかま爺。

最近は熟練度が増して弱火から強火まで、実にいい火を作る。

 

 

餃子は最初は弱火で数分焼いて焼き色を付けたら、お湯を入れる。

蓋をして最大火力で蒸す。薪を一気に放り込んでうちわであおりまくる。


日米かま爺連合で中国4千年の歴史に挑む!

 

そして、中のお湯を捨てて太白胡麻油を回しかけて更に焼きを入れる。

カリッと

 


旨かった。 ロシアすごい。ロシア万歳!

そうそう、W杯のロシア戦チケットが当たったので応援しにいくことにした。

とにかくうまい!!!!!!

 

 

 

 

 

最後に炒飯。

具はこんだけ。

左下の腸詰めのワントップに貝柱とシイタケの左右司令塔ってな感じ?

 

まずは薪をめいっぱい入れて3人で扇ぐ!

このかまど、そして一冬保管して乾燥しまくった薪。

中華料理屋を凌ぐほどの火力がここ高滝湖の湖畔に突然出現した!

 

太白胡麻油を流し入れてから、長ネギとニンニクを放り込む。香りが付くまで炒める。

 

おもむろに腸詰めと貝柱、シイタケを入れて鍋をあおる。

1人が鍋を振って、2人でオタマでサポートする。塩コショウも忘れない。

非力で未熟な素人ならではの作戦だ。


貝柱とシイタケを煮た日本酒の香りがここで鼻の奥に突き刺さる。

 

ここで前の日に炊いておいたご飯5合を投入。

これだけ重くなると日頃、ビリケンをジャークしまくってる僕らでもさすがにきつい。

しゃもじやら炭バサミやら、各自が何かを持って全員であおりまくる。


こっからが中国4千年の歴史との戦い

 

 


2人がかりでうちわで最大火力を維持

ちなみにふ〜じはフリースに引火して離脱中(笑)

みるみるうちにご飯一粒一粒がばらけていく。

ここで、五香粉を振りかけて、老酒をパパッと撒き散らす。

あおりまくる。


旨そうだろ、こんちくしょー

 

そして

炒飯とは焼きめしではない、飯を炒めるのだ。

 

全ての香りが脳天を突き抜けた!この味一生忘れない!

 

 

 

その時、高滝湖に向かって大きな声でふ〜じが叫んだ。

中華人民共和国、万歳!!

 

 



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