- Stage6 -〜 2003年2月 大地への接吻 〜
長崎から東京へ帰ってきて、休む間もなくロッドやライン、メガバスで開発中のプラグのテストなどをみっちりと4時間。
魚は掛けることができなかったが、テストの内容は順調だった。
そして家に帰り、ゴソゴソと準備をし、
出発!
関越道をひたすら北へと走る。目指すは新潟県、そうスキー場だ。
平日でガラガラの駐車場に着くなり、準備する。
今日は快晴で風もない。どうせ汗だくになるのだったら、ウェアは下だけ、上は車で着ていたトレーナーのまんま。
レンタルで借りたバートンのステップインを踏み込んでゲレンデへと飛び出す。
スノボは今年最初、そしておそらく最後のスノボだ。
1本目から豪快に飛ばす。まだ雪に感覚がついていかない。
案の定、エッジが引っかかって吹っ飛ぶ。
3回は転がり回っただろうか。顔も全身も雪まみれ。
思わず顔がにやけてしまう。
トレーナーのいいところは、転がり回ってる感が数倍に増長されるところにある
むちゃくちゃ楽しい。
何が楽しいかって?
転ぶことだ。
いや、転んでいいことが、だ。
いい年した大の男が好きなだけ、
大地を転げ回っていいのである。
しかも、すごい時はゴロゴロゴロゴロゴロと5回転近くも転べるのだ。
野球のヘッドスライディングのよう(しかも顔面ごともあり)に漫画ばりにも転べるのだ。
これがスノボの最大の魅力だと思う。
こんな遊びは他にない。
街中でこれだけゴロゴロと転べば、とにかく痛いし、血は出るし、服は破けるし、いいことなんかひとつもない。
なにしろ恥ずかしいではないか。
しかし、スノボなら痛くないし、血も出ないし、恥ずかしくないのだ。
スキーも俺は豪快に吹っ飛ぶのが信条だったが、立ち上がるのに時間がかかるので、その間が恥ずかしかったりする。
スノボもビビッた奴、転びたくない奴、が転べば、それは恥ずかしい転び方になる。
しかし、転び慣れて、転ぶことも楽しみの一つになってると、カッコイイ転びかたができる。
男にとって、
大地を転げ回るということは、
身の程を知るということである。
転ぶために滑りに行くのは俺だけじゃないだろ?
しかし、夕方の特大エアにチャレンジした際、豪快に吹っ飛んだ時に首を強打した。
翌日は首が回らない。
ギブスもせずに、釣り博に出て、妙にぎこちない動きをしていたのは内緒である。
なんか、きっつい時は転がり回るのもいい。
100回も転べば、悩んでいることなんて全部吹っ飛ぶぞ。
大地へ接吻しに行こう!
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