アスリート シンキング9センチ

 

 

ルアーデータ

項 目   寸 評
メーカー ジャクソン  
値段 1600円 ホログラムは100円増し
重量 13g  
BTZ ★★★★ スローリトリーブから超高速早巻きまで対応できる
飛距離 ★★ 固定重心なりに
距離安定度 ★★★★ 姿勢はバッチリ。
購入しやすさ ★★★★★ どこでも買える
耐久性 ★★ リップが折れやすいのが難点
お薦め度 ★★★★ やはりこれも持っていたい。地味だけど、なにげに渋い活躍。

 


潮が澄んでいるサーフでも色々と活躍してくれます。

 

アスリートにも色々あるんだけど、この9センチシンキングは固定重心。これによって色々な小技を用いてシーバスを狙うことができます。

まずはただ巻き。ただ巻きは基本的にスローリトリーブがよく釣れます。潮が澄んでいて常夜灯があってイワシなどがいて、時々ボシュッとかやってる場所で過去何度も活躍をしてきました。普通に巻いてもしっかり釣れてくれます。

 

もひとつ、ただ巻きでも超高速リトリーブができるのはこれだけです。超高速とは人間の限界の早さで巻いてくるテクニック。X-80SWやラパラ、他のミノーでも暴れすぎ、バランスを崩してしまってできません。ならワンダーとかピースリーではどうなるかというと水面に出てしまってこれまたお話になりません。

水深30〜50センチを猛スピードで泳いでこれるのはこのアスリート9センチしかないと思います。

もちろん、非常に微妙なバランスで成り立っていますから、スナップを付けずにフリーノットで結び、ノットの余りも超短く切ります。(これやらないとアスリートでも回ります。)

そんで超高速で巻きます。(何も考えず限界の早さで巻くのです。ターゲットはカツオやシイラだと思ってもらえればいいでしょう。)

これが日中のシェードゲームにおいて最強メソッドになる一つであることを知る人はあまりいません。

騙されたと思ってやってみるといいです。潮が澄んでいる日中に強烈に効きます。

何でもいいからシーバスがいそうなシェードの傍を超高速で巻いてくると、その超高速を超えるスピードでシーバスが付いてきます。

「シーバスってこんな速いスピードで泳ぐんだ。」ってぐらいの(人間の動体視力ではとても追えません。)

基本的にシェードのルアーフィッシングは追わせたら負けですが、この場合は違います。シーバスは流れの中ではルアーを見切る力が弱くなります。(習性的に見切ることをしなくなるというか)

だったら、流れのないところではシーバスに泳いでもらいます。そこで世界が変わる。

これやると、超高速のまま、そのままルアーに追いつきがてら猛スピードで引ったくっていきます。

 

この釣りはアスリートS9でしかできません。抜群の安定感こそがなしえるものでしょう。(もちろん新品に限る)

日中の澄み潮ストラクチャーで1時間に40本とか釣れる鬼テクの一つ。

すぐに飽きるのと非常に疲れるのが欠点です。

 

後にシーバスガイド船が、河口のシャローをアスリートの超早巻きで釣っていくすごいメソッドを開拓しました。

シェードでなくても、いるのに見切られているような感じの時、試しにやってみると良いでしょう。

 


マジックアクションは夏の港湾部に革命的な釣れ方をもたらしました。

 

もひとつ。真夏のマジックアクション。水深50センチぐらいに沈めてちょんちょんと竿先で動かしてやります。上に上がる距離は3センチ程度、フォールはラインテンションを掛けないように(ルアーの頭を上げも下げもせずに)自然にやります。その時に同じ場所に立ってロッドの長さ分、右から左に、左から右に手を伸ばしてやります。

イメージは水中を泳ぐ手長エビ。僕の頭の中のイメージはスーパーマリオブラザースでの水中シーンです。チョーンチョーンとマリオが泳いでいくあの状況をアスリートでやってやる。

ほとんどのバイトは後半、つまり自分の目の前を通ってルアーが上に向かいながらちょんちょんとやっている時にバイトが出ます。

これも固定重心シンキングミノーであるアスリートとラパラCDのみできうる技でしょう。夜光虫がひどい夜、反転されてばかりの状況でこのテクは強烈に効きます。普通にやっても食わせられないシーバスを掛けるのにこれほど有効なメソッドは他にないでしょう。カラーはレッドヘッドがお薦めでしょうか。

魚がいれば1分ぐらいで突然引ったくっていきます。5分たって引ったくっていく時があります。

但し、やってる姿は限りなくせこい(笑)

お友達と座ってのんびりしゃべりながらやりましょう。釣れたら儲けものって感じでね。

 

 

難点はリップが折れやすいことでしょうか。ストラクチャーを撃つ時は気を付けないとダメ。ぶつけなければ耐久性はかなりいいです。塗装がぼろぼろになればなるほどすごみが出ていい感じになります。


このプラグは3ヶ月間ほどで200HITを達成して殿堂入りしました。今は友人のお守りとなってます。

 

 

 

 

ちなみに上の写真は7センチのシンキング。こっちは超高速は難しいけどマジックアクションとかはもっと得意です。

 

どっちを先に作ったか分からないけど、サイズは違えど統一感のあるアクションを系統だてて作っている良い例でしょう。

ジャクソンにはよほどいいビルダーがいるのか、なんて感心したいところですが、他のルアーについてはどうもビジョンが見えづらいものが多いです。

個人的にジャクソンは非常に好きなメーカーなんですが、最近は今ひとつシーバスフィッシングの流れに乗り遅れている感があります。(東京湾奥で見ている限りでは非常にそれを感じます。)

 

これは他メーカーにも言えることですが、コンセプトがどこにあるかと言うこと。
ジャクソンの本拠地である静岡でベストセッティングをしたものが、おそらく製品版になるのではないかと思いますが、そこにあるコンセプトが湾奥のアングラーが求めるコンセプトと合っているかということ。

もちろん静岡で大活躍であればなんの問題もないし、ぜひ湾奥に合わせたモデルも作ってくれという感じですけど。