村岡昌憲の釣行記。東京湾のシーバスからその他節操無く色々と。

トップへ戻る area
 
 
Area
2009年
2008年
2007年
2006年
2005年
2004年
2003年
2002年
2001年
2000年
 
Area番号

トップへ戻る >>> Area -村岡昌憲の釣行記->>>釣行記

Area1 - Stage1 〜 約束の日 〜

2009年11月6日 旧江戸川

 

 

とうとう、Area1がはじまった。

 

 

17歳の時に始めたスズキ釣り。

振り返れば紆余曲折ある長い道程だった。

そしてその道は今後も続いていくのだろうけど、僕の中で昨年ぐらいから頭の中にある言葉。

 

 

ラストカレント。 

 

 

そう、それは東京湾奥でメーターオーバーを釣るという夢を持つ僕にとって最後の希望。

場所は意外なところにあったのだけど、僕はその存在を大野ゆうきにも話していないほどである。

 

 

調べていくうちに、そのカレントが発生するのは年にたった十数日ということもわかった。

そこに自分の時間とスケジュールを合わせなければならないし、雨の影響やベイトの寄り具合では魚が付かないときもあるだろう。

 

そのタイミングが全て揃うと確信できる日。

それは年にたった数日しかない。

 

だけど、僕は「この日=約束の日」のために生きている。

 

 

 

仕事がとにかく忙しいのと時差ボケもあって、ここ数日の4時間睡眠。

37歳の体は若干のきしみをあげるが、心はセミを夢中で追う少年と何ら変わりがない。

そしてこの秋2度目の「約束の日」がやってきた。

 

 

 

駐車場について1時間の仮眠を取ったおかげで少しコンディションは回復している。

 

ポイントに着くと先行者2名。下げの間にフッコクラスが10本くらい上がったと。

下流側に入らせてもらう。

 

 

思えば僕は高校生の頃に、この「約束の日」の片鱗に触れていたことがある。

そのポイントは下げ始めると流れがグングンと加速していき、下げの7分になるとほとんど流れが無くなってしまう。

多くのアングラーはそこで帰ってしまうのだけど、下げの9分になって潮止まりの瞬間に再度流れが30分ほど加速する日がある。

それは潮位差や地形の関係で先に挙げた様に毎日起こることではない。

東京湾全体の地形すら影響している不思議な現象。

 

僕は高校生の頃にそれが何かも解らずにそれを感じていた記憶がある。

が、その時は何も判らなかった。

 

 

 

風も緩やかで静かな夜。

先行者のキャスト音だけが周囲に響いていたが、潮も緩んできてキャスト音にも気合いが感じられなくなってきた。

僕は足場の高いところでずっと先の潮目を見ていた。

対岸の潮目が徐々に徐々に薄くなって消えていく。

 

そろそろ。

 

 

そう、僕は仲間に告げて入水開始。

 

 

真っ先に狙うべきポイントに入る。

そのカレントは加速していく流れの中に点在する乗用車のタイヤ1個程の大きさしかないストラクチャーが何個も点在している場所。

その場所はほとんど把握できる。

その一番大きい根に自分の狙うべき魚が付いているかもしれない。

場所は立ち込んだ位置の40m先、流れに対して20m上流側。

 

フッコが多いみたいなので勝負を急ぐ。

水深は根の上で40センチ。

 

ピース100をセットし、得意の飛距離を生かしてアップクロスで撃ち込む。

根の上流側7mほどに着水したピースを、根のど真ん中に漂わせる。

自分はほとんど何もしない。ただラインスラッグを取るだけ。

 

そう、あの長崎と同じ。

 

そして同じあの不思議な感覚・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズドン!!

 

 

 

 

 

 

 

手応えバッチリのバイト。

ワンテンポ待って僕は大きくアワセを入れる。

 

 

ナイトホークV3が久々の手応えにギシギシと歓声をあげる。

 

魚は、バイトした位置で首を数回振った後、、まるでルアーが掛かっているとはまったく気付いてないかのように上流側にゆっくりと泳ぎ出した。

 

 

そう、超弩級特有の動き。

 

 

 

その重みをナイトホークに任せて、僕は周囲の状況を素早くチェックする。

 

巻かれてラインを切られるような障害物は何もない。

 

怖いのは小さな根だけ。

 

水深が浅いのでロッドを立ててそれを交わしながらある程度は走らせられる。

 

もう一度しっかりとフックセットをして、僕はドラグを1回転ほど緩めた。

 

ジジジジジジっと低いドラグ音を出しながら上流側になおも進むスズキ。

 

やがて、苦しくなったのか水面を割る気配。

 

僕はナイトホークを右に寝かして、大きく自分も後ずさりしながらエラ洗いに備える。

 

 

ゴドバババッバ!

 

 

 

水面に出た頭を東京のネオンが幾許かのシルエットとして映し出す。

 

僕はその映像を脳裏に焼き付けながら一瞬の失望を感じた。

 

 

 

メーターは届いていない。

 

今日、いや、この時だけは、これだけが願いなのだ。

 

 

 

残念。

 

 

そう、つぶやいて目の前の状況にあたる。

 

 

ドラグを半回転締め付けてファイト開始。

 

多少強引にガシガシ寄せる。

 

もしターゲットがいるのであれば、なるべく場を荒らしたくない。

 

一気に寄せてきてハンドランディング。

 

 

 

 

80は余裕で越えているけど、90はないところでしょ。

 

 

 

 

今の自分でベストと思える場所で出たこのサイズ。

そうであれば、今日はターゲットが来ていなかったのだろうし、逆に僕がもっとベストなことができないだけかもしれない。

その道がArea1だ。

果てしない道をまた進んでいく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気を取り直して今度は下流に点在する瀬回り。

 

フッコが多いとなるとやっかい。

 

そういう時はレンジを下げること。

 

たた40センチでもボトムギリギリのラインは大型を選びやすい。

ただ、エイが多い場所なので、U字を書くとレンジコントロールが難しく引っかけやすくない。

 

U字でレンジが下がらないのはリップレスミノーだ。

 

 

スーサンをセットして流れに対して45度の角度で撃ち込んでいく。

ティップの位置でスーサンをドリフトさせながら大きなU字を書く。

ボトムに触れた感触があればすぐにティップを上げて調整。

 

 

10分ほどやっていると、最初のバイト。

 

フッコ・・・

 

 

 

スーサンでは浮きすぎかもしれない。

 

 

エイのリスクを取っていくことにする。

 

 

コモモスリムのトマホークをセット。

潜行レンジ80センチぐらい?

確実にボトムに触れるが、それをティップでコントロールして何とか対応。

 

 

 

10分ほどしてコツン。

 

フッコといったら失礼かもしれないけど良い魚

 

60〜70の釣りをしていたら希望が叶う可能性は本当に少なくなる。あと、HAMAさん良いカラー塗りました。

 

 

やがて本当に潮が止まったので終わりにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

これから寒くなる。

手が寒い人は、ジップロックに予備のグローブを入れて持っていくといい。

手袋の防寒は一番大変。乾いた状態で使うことが寒さ対策だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

使用タックル
ロッド icon アピア 風神号91MLナイトホーク
リール icon ダイワ イグジスト3012
ライン icon 東レ シーバスPEパワーゲーム 1号
プラグ

icon iconicon

icon

 

 

 

 

邪道 スーサン

 

 

komomo130スリム トマホーク

ゴミ icon ペットボトル

icon

 

 



 

©Copyright 1997-2009 Tokyo-Seabass-Net.All Rights Reserved.