Area2 - Stage11 〜 軌跡は伝説に 〜
2003年5月21日 港湾部シーバス
僕が日本にいなかった間、東京はずっと曇っていたらしい。
先週の様子を聞く限りでは、赤潮が大発生して非常に厳しいとの話ではあったけど、それだけぐずついた天気であれば潮もすぐに回復しているのではないか。
そう読んで川筋へと向かった。
潮は22時満潮。その上げ潮を更に強く後押しする南風が重なるタイミングで釣行。
このクソ忙しい中、自由になる時間は2時間ほどしかない。
南風と上げ潮の速い流れにタイミングを合わせる。
荒川河口域。最近の様子は全く分からないけど得意中のポイントに真っ先に入る。
やや西よりの風がいい感じで潮を押している。
レアフォースをセット。ダウンクロスでキャストしてゆっくりと流していく。
レアのリップ折りも阿修羅もそうなんだけど、こういった漂い系プラグはダウンクロスのキャストで本領を発揮する。
なぜならば、流れの中で泳ぎが破たんしづらいからだ。
ハンマーやドカポップ、アイマなんかは正面にキャストし大きなU字を書くといいし、グースやエスフォー、悟空みたいな水つかみのいいプラグはアップクロスに特に強い。
その辺の使い分けを意識しながらやると、いい感じでリバーゲームや干潟ゲームが楽しめるはずだ。
ま、これはブレイクラインが目の前にある僕のポイントだとそうなるわけで、流れのエッジが自分からどれだけ離れているかで決まるので、何とも言えないけど。
流れが緩ければ、エスフォーなんかでもU字直後の回収でヒットする。
このレアフォースも漂い系最強を目指して作られたルアーだと思う。
ただ投げて巻けばいいってルアーでは無い。アングラーを選ぶルアーだろう。
アクションが究極的なレベルに達しているのは引いてみればすぐに判る。
日常的に川をやっている人なら、おもわずにやけずにいられないはずだ。
ここまで仕上げるのに、それは相当苦労したんだと思う。
微妙なバランスを調整するたびに、シリコン樹脂の型を取り直さなければならない。
その時間と費用のロスは計り知れない。
でも、本質を見失わなければ、その軌跡は必ずや伝説となるはずだ。
開始して30分ほど、猛烈に襲いかかる眠気をこらえながら、デッドスローでリトリーブしていたレアフォース。
突如大きな違和感。
ラインが大きくたるんでいるので、そのままリトリーブを早める程度でラインが張るのを待つ。
シーバスも違和感に気付いて首を振る感触がシーバスPEを通して伝わってくる。
まだラインが張っていないけど、このままだと外れそうなので、反射的に背筋力を使って大きくアワせる。
風神Z83Lがバッドにやや入る程度で曲がった。
そこからテンションに気を配りながら、もう一度ラインスラッグを巻き取りながらもう一度アワセを叩き込む。
今度はバッドに強烈なテンションが掛かる。
乗った!
強烈なトルクでシーバスが走りだす。
でかい!
ドラグを1回転ほどゆるめて、口切れを嫌う。
久々の川スズキの引き。
いよいよ夏のスズキのトルクになってきた。
ウェイト感がたまらない。
慎重に寄せてランディング。
ひれの大きな75センチ。日焼けして夏らしい魚体なってた。
今日は結局この1本しか使わなかった。
風神Z83L。先週から出荷が始まったらしい。
いきなり色々な方からメールで問い合わせを頂いた。
あのさ、難しく考えることはない。PEでもナイロンでもどっちでも大丈夫。
港湾部を楽しむ為に作られたッドだ。
その超変則テーパー、美しさのかけらもないじゃじゃ馬ロッド。
使いこなしてごらんよ。その軽さ、精密誘導性、飛距離。その総合力こそが楽しむ力なんだと判るはず。
川でも全然いける。むしろ、川用としてもいい。103センチまでは楽に上げられるロッドだ。
この1本で気をよくして帰った。
使用タックル |
ロッド |
アピア 風神ゼータ83Lネオンナイト |
リール |
シマノ ステラ4000SW |
ライン |
東レ シーバスPE 1号 |
プラグ |
アロウズ レアフォース |
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