村岡昌憲の釣行記。東京湾のシーバスからその他節操無く色々と。

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Area2 - Stage16 〜 月下乱舞 〜

2004年10月28日 荒川シーバス

 

 

神戸から東京駅に着いたのは22時。

その足でそのまま荒川へ向かう。

 

川筋は北風が水面を走って好気配。

薄曇りに満月があでやかに輝いている。

この秋のテーマである見えない要素の交差点。

雨直前の今夜に、その一つの姿が見えるはずなのだ。

かつてのArea2を繰り広げた主戦場であり、最後まで雑誌に出されなかったポイントのひとつ。

なぜ出されなかったというと、それは見えないからなのである。

見えないものには2つある。

どうやっても見えない、概念とか想いみたいなものと、見ようとしなければ見えないもの。

どのどちらかはわからない。

 

でも、ある日突然見え始めたパターンがある。

ただ、ヨレと言えばそれが答えだし、普遍的であるかもしれない。

そのヨレは全く目視できないが、周辺一帯の見えるヨレからそれが判る。そんな感じ。

僕には長い間それが見えなかった。

 

 

もうすっかり潮が引いたシャローに入っていく。

底砂の様子を確認するように、立ち込んでいく。

顔を水面に近づけて、ベイトの位置を見懲らす。

漠然としかわからないけど、見当を付ける。

 

その方向にフルキャストしながら進んでいく。

見当を付けたところにルアーが着水しはじめたら、最初のバイト。

だけど、乗らない。サイズが小さい感じだ。

 

また数投してまたバイト。

ゴッ 

と、結構いい感じで食ったがまた乗らない。

泳層が違うかな?と思ったが水深30cmほどしかない。泳層もクソもないかも。

 

 

また進み始めたところで、グンとバイト。

そのまま風神ゼータ、フローハントの胴調子にフックセットを任せる。

 

水面でゴブッとエラ洗いが出る。

たいしたサイズではない感じ。

 

70センチ前後といったとこ。

 

こういう魚が今までは一本は獲れるのだ。

いきなり1本獲って、その後にさっぱり。よくある展開。

これが不思議だった。

その答えはやはり水の中にある。

 

 

そこから扇状にキャストしつつ、レアフォースを通して伝わる重みに全神経を集中させる。

探すのは水中に水平にできているヨレ。ハロクラインのようなわかりやすいものではない。

だけど、腰くらいの水深にも確実に底層を滑るように走る潮と、そうでない表層の層があるのである。

そこを感じながら攻める。

 

やがて、また一つの形が見えてきた。

交差点が脳裏に描ける感じ。

水面にできた一筋の風の通り道を撃つ。

イメージはU字なのだが、それができるほどの流れはない。

そこで、ロッドで多少U字を書きやすいように動かしながらリトリーブするとバイトが出た。

 


60センチちょうどくらい。レアフォースの限定カラーですな。

 

 

風が水面を滑って作り出す波のエネルギーは、腰くらいまでの水深の潮の流れにかなり大きな影響を与える。

乱された潮は止まり、それでも潮のパワーは表層に出たり、底を走ったりして流れを押し出していこうとする。

流れが底を走る場所。それが一つのパターンを形成している。

ベイトはハゼなのか、甲殻類なのかはわからない。イナっ子なのかもしれないし、サヨリかもしれない。

でも広いシャローの中から確実にシーバスはそこに集まってくる。そしてそれが消えるとまたすぐにいなくなるのだ。

 

 

途中、小さいのを釣る。

 

意外と潮の透明度が高いので、カラーを黒金に変える。

ルアーはレアフォース。

このルアーの魚を呼び寄せる力と食わせる力が今年も主戦力である。

まだ魚のいる場所をズバリと特定できない自分を、その呼び寄せる力で補ってくれる。

このルアーの登場で、多くのルアーが二軍落ちして、タックルボックスは軽くなった。

 

 

風が変わる。

あまり動かない風目が、ぞわっと水面を動く時がある。

それとともに動く交差点にすかさず自分も移動する。

魚はすぐに来ない。

きっと独自の感覚で動くのだろう。ほんとに小さく微妙なんだろう水圧の変化を感じ取って、確実に彼らはその交差点に集まってくるのだ。

 

動いて10分ほどでヒット。

いきなりドラグからラインを10m程度引き出して走る。

まずまずだ。続いてエラ洗い。

水面に一瞬出た尾ひれで狙っているサイズではないことがわかって少し失望する。

寄せて、ボガでつかむ。

 

70ちょっと、ですかね。

 

 

 

リリースして次を狙う。

撃つべき位置は同じ位置。

少し散らして広範囲に探る。

だけど、反応はなし。

 

やがて、また風目が動き出す。

風の作る流れがさわ〜っと水面を走り、鏡のような水面の盛り上がりの部分を、一瞬でざわめきに変えていく。

そして数分後に現れる、鏡のような部分。

そこの先。そこに交差点がある。

 

 

ネオンナイトより飛距離に勝るフローハント。

そして尋常でない飛距離を誇るレアフォース。

遠くへ、撃ち続ける。

だけど、闇雲ではない。

確信、とまでは言い切れない。

だけど、何かが見える。

その脳裏に見える一つの線を超遠距離から撃ち続ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

偶然を必然に変えるのは結果のみである。

結果の積み重ねだけが、確信へと変えていける。

 

 

 

やがて、また線が動き出す。

そこを追いかける。

どこに行くか判らない。

右に行ったり左に行ったり。

だけど、それが落ち着いて数分後なのである。

そこに答えが出る時は出る。

 

 

 

 

 

 

 

使用タックル
ロッド アピア 風神ゼータ93Lフローハント
リール ダイワ セルテート3000
ライン 東レ シーバスPE 1号
プラグ アロウズ レアフォース
ゴミ ビニール&空き缶

 

 



 

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