村岡昌憲の釣行記。東京湾のシーバスからその他節操無く色々と。

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Area2 - Stage18 〜 連なって携える 〜

2004年11月22日 荒川下流部シーバス

 

 

 

南の島から帰って次の日。仕事を早々に切り上げて出撃。

通年ならシーバスはとっくに南下を始めている頃だが、今年はいまだに港湾部にどっさりと魚がいる状態。

当然、狙うべき魚はまだいる。

 

しかし、自分が東京にいられない事態。

24日から大阪〜和歌山〜広島〜大阪と西日本を回遊し、27日から香港へ。

30日帰国ということで11月最後の大潮周り全滅という笑っちゃいますね、の展開。

なんで、今日に全てを賭けてみることに。

 

ポイントは前回同様、直角チャンネルの払い出し。

しかし今日は若潮で、払い出すほど潮の勢いはない。

それでもここでやるしかないのである。

港湾部に行けば、数はたくさん釣れるが自分の中では80upしか見ていなかった。

 

ポイントに着く。20:30、ちょうど下げ止まりの時間。

アプローチをどうするか思案したが、特に何も浮かばない。

とりあえず、下げ残りの流れがあるかもしれないので上流側に入って、そこからダウンクロスでレアフォースをキャストする。

 

確信めいたものは無いまま、時間が過ぎていく。

回遊待ちも飽きてきたので、ポイント移動。

 

 

 

一度車に戻って、上流の橋脚ポイントに変更する。

鉄道の橋脚なので明暗部はないものの、ソコリからの上げっぱな一発狙いでいい思いを何度かしている。

ポイントに着くと、すでに上げ気配。橋脚の後ろにヨレが見えている。

 

近づいていく。

ここは光を気にしなくていい。音も上の電車の騒音に比べればそれほど気にしなくていい。

 

下流に入って、流れに対してダウンクロスで撃ってみる。

橋脚の両サイドを絡めるように通したが、反応がない。

橋脚の後ろのヨレを狙ってみるがこれも反応なし。

 

むむむ〜と悩む。

ポイントはいいのだが、流れがないからいまいち魚が寄っていないのである。

潮周りのいい時ばかりやってると、この落とし穴に墜ちる。

だけど、魚は毎日ベイトを追っているのだ。

いない訳ではない。狙い方が悪いだけだ。

橋脚とか、払い出しではないのだ。こういう場所は流れの強い時のパターンだ。

 

潮周りの悪い時はもっとシンプルな形。

うまい言葉が見つからないが、簡単に言えばフッコしか出そうもない場所で超弩級が出る。

 

この辺にそんな場所はないか。

あたりを見渡す。

水面に顔を近づけて、流れの微妙な変化を追ってみる。

はるか上流にシャローに差し込む潮が数本見える。

そこら辺をやってみるか。

足場の悪い岸際を歩いて近づいていく。

やがて見えてきた。白鷺がかなりの数飛び立っていく。

シャローにベイトがいる証拠だ。

 

遠くからレアフォースを撃って、デッドスローで誘いながらじりじりと近づいていく。

ポイントの地形がわからないのである。

流れの微妙な変化を感じながら差し込んでいる潮の潮目を流してみる。

 

ポジショニング腰まで立ち込んだ沖側から岸際を撃つ感じ。

岸際、水深10cmもなさそうなところに着水させて、引いてきたところで、レアフォースに後ろから水圧がかかる。

 

いる!?

 

岸際から膝上くらいの水深に落ち込んだラインに魚がいる。

完全にシャローのベイトを食いに最前線まで来ている。

足を止めて、背をかがめる。

しばらく、キャストできなかった。

 

 

レアフォースが伝えてきた水圧はかなりのものだった。

ベイトの気配は無い。

白鷺があれだけいて、ベイトの気配がないということが、すでにシーバスが来ているという何よりの証拠。

そしてこれほど浅い水深にいるから、ベイトは岸際に身を潜めてじっと寄らざるを得ない。

そこを白鷺が狙っていたということか、と。

もちろん白鷺が追うことでベイトは時に、彼らのくちばしが届かない水深まで逃げなくてはならない。

シーバスがそこに待っていると解っていてもだ。

 

改めて潮を見直す。

ややワンド状の地形の真正面、そこがチャンネルになっているかどうかは解らないが、地形的にそこしか無いという場所にレアフォースを撃つ。

着水前にサミングでラインスラッグを取って、そのままソフトに着水させる。

 

気持ち、ティップであおって、ウェイトを早めに戻す。

そこからミディアムでリトリーブし始める。

膝上くらいの水深までレアフォースが泳ぎ出てきたところで、ガッフと強烈な真空バイト。

 

背伸びするように足首を伸ばして背筋で目一杯ストロークを大きくアワせを入れる。

ロッドがバッドから曲がって魚が動かない。

 

超弩級だ!

 

軽快さとはほど遠い重厚感抜群のエラ洗いが、わずか30cm程度しかないだろうシャローで炸裂する。

自分もシャローに上がる。魚は深い方に出ようとするが、ここは勝負を早めにつけるためにシャローの上だけで魚を回す。

魚が左に右に走るのを追っかけながら、フックの位置を動かさないように同じ角度で回し続ける。

魚は相当でかそうだ。

浅いところに誘導して追い込んでいく。

 

 

ここで外れても何とかできそうな袋小路状のところで、真後ろからテンションを賭けて無酸素状態にさせる。

苦しそうにエラ洗いで一度逃れたが、また追い込んでスタミナを奪う。

グバッと水面で苦しそうに首を一振りして大人しくなる。

 

そこをハンドランディング。

 

 

よっしゃ!

 

92cm。レアフォースムラオカリミテッドカラー(緑柴)

 

これでチャンスの大潮周りを捨てることになんとか納得。

 

シーバスとカモメは、連携してイワシを水面に追いつめて捕食をする。

彼らの意志はともかくだ。

白鷺とシーバスもそういう位置関係だった。

 

そういう目でシャローを考えると、このパターン、どこでも通用するだけに再度の地形調査が必要だと痛感。

地方巡業行ってまいります。

 

 

使用タックル
ロッド アピア 風神ゼータ93Lフローハント
リール ダイワ セルテート3000
ライン 東レ シーバスPE 1号
プラグ アロウズレアフォース
ゴミ 空き缶

 



 

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