Area5 - Stage9 〜 港湾部真っ向勝負 〜
2003年8月22日 港湾部シーバス
いきなり1投目にマーゲイSWを選んだ。
数日前、芝浦でスクールしている群れを拾い釣りする展開でマーゲイがどっぷりとはまったのだ。
通称ボイラーポイント。ただひたすら熱い。輻射熱でここだけは亜熱帯の夜の様に暑苦しい雰囲気が漂っていた。
そこでの1投目、抜き上げにマーゲイを引ったくっていったシーバス。
最初は大したことのないサイズだと思って半ば強引にファイト。
水面まで出た時にぶった曲げた。
でかい!
見たとこ80センチ前後。この夏に1本は取りたいサイズだ。
ドラグを緩めて慎重にファイトし、スタミナを消耗させる。
フッキングの位置を確認すると、テールフックがわずかに1本だけ。
これでは抜き上げはできない。
ハンドランディングするために、足場の低い段に降りた。
そこにフェリーか何かの波。足下が洗われていきなり濡れる。
そっちに気を取られている瞬間だった。シーバスがまたも強引に潜る。
すでにロッドを置いてリーダーを持っていた。足下の段差にラインが引っかかった。
やばいやばい。
あっ!
ラインブレイク・・・。
最悪の展開だ。
申し訳ない。テールフック1本、何とか外れてくれることを祈るしかない。
そしてこれが長い夜の始まりだった。
今年最初のラインブレイクに思わず頭が熱くなった。
気を取り直してラインを組み直す。
またもやマーゲイSWをセット。
マーゲイってトゥイッチやジャークのイメージが強いのだけど、実はただ巻きでこれほど使いやすいルアーもあまりない。
テクトロでも強いのが何よりの証拠。特にこの潮周りのパターン。
マーゲイを沖に投げてスローリトリーブでただ引いてくる。足下では更に遅く・・。
これに芝浦も有明も青海も東雲もガッチリとはまるストロングパターンとなっている。
今日は夜の潮が動かないので、川の流れに魚が集まると判断、ポイントは隅田川筋本流を選んだ。
2投目、明暗の境目にキャストしてデッドスロー気味にリトリーブ。足下に来てググッとバイト。
小さいサイズはアワせは不要。ネオンナイトの超鬼掛けティップが勝手にやってくれる。
暗いエリアの銀色って自分の中では夏の定番だったりする
しかし、ランディング後、人差し指に豪快にフックを指してしまう。
何かリズム狂うな。
その後、更に小さいサイズが2ヒット。いずれも秒殺バラシ。
魚が小さい。大きなサイズもいると読んでいたが、ここはシャローとか無いので大きいサイズだけの食わせどころがない。
であれば。ひたすら明かりについたシーバスのスクールにパターンフィッシングを持ち込むのみ。
アスリートのマリオトゥイッチで
たぶん20センチぐらい・・・。今年はこんなの多いよね。
X-80SWにすると、50センチ級がコンスタントにヒットした。
となると、超弩級はやはりマーゲイか。
3分ほどしてヒットした40センチ級
美しい魚でした
超弩級を獲るにはいわゆる爆釣パターンからやや外れた攻め方をすることがコツだ。
いわゆるアンチセオリーの釣り。
3年ほど前に夢中になってやっていたけど、最近は忘れ気味だった。
今日のパターンは前に答えが出たことがあって、ずっと考えていたのだけど、どうしても思い出すことができなかった。
キーワードは夜の銀色系、そしてデッドスロー、明かりの側の暗いエリア。
ここで何をしてたんだっけ?もひとつ引っかかって出てこない。
ならばまた色々と試すのみ。
もちろんセオリーを外しすぎれば魚はヒットしない。
あれこれやってもヒットしなかった試みについては割愛。
ということで、アベレージより小さいサイズが連発するマーゲイのこの状況は悪くはない。
主力の50センチ級を避けてこその、超弩級だからだ。
ひたすらただ巻きデッドスロー。ピックアップ時に下から来る。
これは50を優に超えていた。
しかし、ここにきて嫌な感じ。
魚のサイズが揃いだした。いわゆるアベレージ。
ただの爆釣となる展開。
そりゃ釣れないより釣れた方が嬉しいけど、13年もやってれば釣れるだけの釣りなど面白くも何ともない。
10mほど先にある明るい海面と、足下の暗い海面。
活性が上がったシーバスは足下の護岸を離れ、明暗の境目に付いている様だった。
明暗のただ一点。
そこに何があるのかは不明だったが、たった一点でしきりに魚が銀色のボディを反射させて何かを捕食している。
そこにマーゲイを通すとワンキャストワンバイト。
やや右から来る流れに合わせて、そのゾーンにマーゲイをデッドスローで送り込んでいく。
時々アクションを入れてみるが特に効果はない様だ。
もっと下のレンジか?
そう思ってヨレヨレに変える。
数頭したが反応はない。
次にベイスラッグでやっぱり3mレンジを攻めてみる。
5分ほどキャストしていると、足下でバイト。
ネオンナイトのティップに魚の体重を預ける様にアワせを柔らかく入れる。
下に突っ込むサイズは・・・
たいしたことない。
50サイズ。
超弩級は確かにそこにいた。1投目で食ってきたではないか。
でももういないのだろうか。その可能性もあるが、僕の長年の判断ではまだ近くにいる、との結論。
ベイスラッグで当たりがないので、マーゲイに戻す。
ちなみにいつも問い合わせが来るので先に書いておくけど、カラーはボラ。
銀色なら何でも大丈夫。逆にパール系は不思議とバイトが遠のいた。
アベレージが50後半。そこからセオリーをどうやって少し外すか。
通す位置、リトリーブのスピード、レンジ、色々と変えてみるが結局50センチ級にバイトされてしまう。
このヒットでマーゲイのフックに黄信号。
風が無く、背中にボイラーの輻射熱。
体中から汗が噴き出す。気づくと目に汗が入るほど。
でも目の前にとんでもない群れの魚がいる。
気が乗っている時は魚探しに苦労しない。どこに行けば、そこで何をやればいいかが分かる。
ここらへんでマーゲイでのパターン構築に限界を感じた。
超弩級はもうここにはいないのかもしれない。
いるとしたら、パターンの臨界的な中心点。
パターンはほぼ把握している、アベレージにそのパターンからずれてもらうことを試みる。
この1尾でそう決断。
ここで思い出した。
X-80SWで散らしてマーゲイのフォローで超弩級を連発したのだった。
確かあの時はストラクチャーのパターンだったが、明暗でもいけるかもしれない。
魚を根こそぎ水面まで浮かせてやる。
ハチマルをセット。
フルキャストして、ジャーキング&トゥイッチで水面直下を散らしながらリトリーブする。
これで魚が浮いて、そのフォローベイトとしてマーゲイを使えばでかいのが食うかもしれない。
ところが、ハチマルでもう一つのパターンにどはまり。
セイゴの餌食になった。
あれよあれよと。
みんなテールフック1本のフッキングをする。
何を食べているのか?
まあそれはともより、ここでパターンができるとややまずい。
パターンがこっちで、今まで釣っていたマーゲイがアンチセオリーの超弩級ゲットパターンだったのかも。
であれば1投目のあのヒットに納得がいく。
ハチマルで10本近く獲ったので、マーゲイに変える。
キャストは沖合10mにある施設の明かりの際。
その際にデッドスローで送り込む。なるべく水深が欲しい。
しゃがんで目一杯ロッドティップを下にして、マーゲイのリップで水をつかんで潜らしていく。
どんぴしゃ入れば一際大きいサイズが出る。今までそういう釣りをたくさんしてきた。
食え!
ゴン!
とっさにロッドティップを上げる。
一瞬フックが外れかかったが、ネオンナイトのティップが拾い直してくれた。
魚が突っ込む。小さい・・・。
50後半。しかし、ここの魚はみんな背びれが発達していた。
ここまで来て僕の脳裏には一つのルアーが浮かんでいた。
そのルアーを持ち込めばここを打開できるかもしれない。
最後もマーゲイで同じようにアベレージサイズをヒットさせた時、それを確信した。
ネオンナイトほんといいっす。
汗まみれで、かなり体力を消耗していた。
すでに何匹釣ったかもう分からない。
もう今日はいいだろう。
そう思ってロッドを置いた。
次回リベンジ。必ずや超弩級。
頭に浮かんだいくつかのアイディアを整理しながら家へと帰った。
使用タックル |
ロッド |
アピア 風神ゼータ83Lネオンナイト |
リール |
シマノ ステラ3000AR |
ライン |
東レ シーバスPE 1号 |
プラグ |
邪道 ヨレヨレ〜
メガバス X-80SW
メガバス マーゲイSW
ティムコ ベイスラッグ80S |
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