Area9 〜 テクニカルゲームin相模湾 〜
2000年7月5日 相模湾シイラ
今年でシイラも5年目になる。思えばまだブームの創世記だった頃に知ったシイラゲームも本当に様変わりした。タックルのオーバーパワー化、そしてその反動から来たライトタックル化、そして近年のジャークベイトの退廃など、年を重ねるたびに様々に変化しそして常に進化してきた。
その中で僕なりのシイラゲームに関する価値観を見いだすようになった。それはテクニカルなゲームをということである。
潮目に大きなルアーを投げ込んで120センチがガボーンと出るのはそれはそれで面白いが、実は実に飽きるゲームなのだ。自己最高を相模湾で出る最高レベルである125センチまで高めてしまった僕は潮目のゲームで期待することといえば、それ以上のサイズを望むことだけであった。
そしてそれを更新するにはもはやテクニックでなく単に通った数と運の良さが必要であればいいのだ。
そして金を払って海外に行けばあっさり2mクラスがヒットするということもサイズに対する興味を失わせる理由となった。
ということでテクニカルなシイラゲームを僕は求めるようになった。
まずひとつは、スレスレでルアーに見向きもしないシイラをいかにして獲るかということである。
特にそんな場所に着いた120センチを食わすのは至難の業だ。その結果を求めていきたい。
それからPE1号ライン使用でのメーターオーバー。2000年はここに照準を合わせた。
沖に見えるのが悪評高き城ヶ島パヤオ。名実共に日本一スレたシイラがいるパヤオだろう。
そいつを前にあれやこれやと試行錯誤。
まずは基本一辺倒の釣りで押し通してみたが、やはりダメだった。青色さえ失って低活性極まりないシイラはただ悠々と船から逃げ回っているだけだった。
そこで、バスロッドならではのスピードを生かしたジャイアントDOG−Xのウルトラスーパーハイピッチショートジャークを試みる。
すると海面が爆発した。
今年初のヒットは最高。堪能しながらもしっかりと基本を確認しながらファイトする。
バスロッドでこれくらいのシイラを獲るのはそれなりのテクニックがいる。一番多い失敗は船底でのラインブレイク。これは船下に入られる前にシイラの頭の向きを変えてしまうことで対処する。これができるようになるとシーバスの頭の向きを変えることぐらい簡単にできるようになる。良い練習台とも呼べるのだ。
ルアーはジャイアントDOG-X。写真の中にいつも後ろに船が写っているというのはそれだけの船が同時に叩いているということである。今日は5隻のシイラ船が同時に攻めていた。
チャミング用にイワシを撒く船もいたが、それらを横目に僕と船長、そして嫁さんだけは魚を掛け続けた。
後ろから活性を高めて追ってくるものの食いそうで食わないシイラを食わすにはコツがある。それは移動距離を少なくしながらの超速いピッチでのトゥイッチアクションである。バスロッドの使用はまさに船下最強と言えるだろう。
結局、今日は全てのシイラをF3-610XSで獲ってしまった。使っている僕が言うのもなんだが、シイラでの使用は正直ユーザーにはお勧めしづらい。下手すっと速攻で折れるからだ。だから8ポンドクラスのライトな竿を持っているといいだろう。
コーラルスターの608を使った嫁さんも他の同船者をまくっていた。
ぶち曲がるロクテン。
まさに船下ラインブレイク寸前の写真。が、大丈夫。身を乗り出してちゃんとラインの位置をコントロールしている。
シイラはサバやカツオほどではないが旋回するファイトをするので、船下方向への旋回が始まったらテンションを掛けて船下へ差し込む部分を少なくしないといけない。
で無いとプロペラか舵か、船底でラインブレイクしてしまうのだ。
というわけで今日は7発の5本キャッチ。残念ながら90センチ級止まり。
PE1号(これも入門者は真似はしないでね。)で90は2本とも余裕で取れたから、おそらくメーターはいけそうだ。何とか120センチを獲ってみたいものである。
また、食わせるテクニックに関しては、何百のシイラを目の前にたったの7発というのはまだまだ不満。一緒にやってホゲッてしまう人も出たほど厳しい釣りだから贅沢は言えないのだけど、魚の捕食本能にスイッチを入れる何かがもう少しで見えそうなのだ。ルアーに見向きもしないシイラを青く輝かせてチェイスさせるまでは簡単にできるようになった。後は口を使わせるだけなんだが、むむー。
使用タックル |
ロッド |
メガバス Destroyer F3-610XS |
リール |
シマノ ステラ4000 DH |
ライン |
東レ シーバスPE 1号 |
プラグ |
ティムコ ベイスラッグ
ソルティバディ
メガバス X-80SW |
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