Area9 - Stage12 〜 梅雨明け 〜
2003年8月2日 東京湾口 シイラ
オレンジ色がどこまでも続いていくような朝焼けの中、僕らはまた今日も南へと船を走らせていた。
風が無い。シイラにとって最高の状況。
あとは漂流物さえ見付ければ。
小さい船は高さがないので、これが結構厳しいのだけど、これもまた経験で、結局は目が慣れた僕が次々と魚を見付ける。
まず見えたのはシイラのもじりだった。一瞬青い海の中に輝く青を見付けた。
「あっちの方」
とだけ伝えて、キャスト開始。
1投目。
いない?
と思った瞬間にシイラが襲いかかってきた。
ペアのメーターオーバーだ。
ふ〜じがオスを、かんちゃんがメスを釣り上げてランディング。
写真だけ撮ってすみやかにリリース。
シイラはリリースする人が結構多いと思うのだけど、血を吐いてしまって黄色くなったシイラをリリースしても
そのまま沈んでいくだけで、気分が悪い人がいると思う。僕もそうだ。
だけど、持って帰るのはシイラは1尾で十分。だけど、釣りたい。逃がすなら生かして逃がしたい。
そんな感じで色々と考えていた。今シーズンはすでにかなりの数出ていて、結構な数を上げたのだけど、一つ重要なことが判った。
シイラは船の上で暴れる時に致命傷を負うのだ。
暴れた時に、頭を強打させるとまずシイラは血を吐いて死んでしまう。
ネットに入れた時に、すぐに地面に置かないことや、しっぽをタオルでがっしりとつかんで暴れさせないこと、暴れ出したら頭を踏んづけてでも頭を床に強打させないこと、これを意識するとかなりの確率でシイラは泳いでいく。その後どうなるかはわからないけど、黄色くなって沈んでいくということは無い。
フックをシングルフックにしたり、色々とやっていたけど、それだけで十分だった。
ちなみにフロントにジグ用のアシストフックを付けて、後ろにウェイトを兼ねて重めのブレードを付ける。
これはブレード効果もあって非常にバイトが出るのだけど、やっぱりノリが悪い。あと意外とばれやすい気がした。
今日は風が無いから、ほんとに潮目がいい。
これは切れたブイ。
漂流物を打つ時、仕立て船の人はぜひやってみて欲しいこと。
すごく遠くから打つのである。距離にして200mぐらい遠くから。
数投ほどすると、シイラが気づく。
その場合のシイラが面白い。
水面からイルカみたいにジャンプを繰り返しながら、猛烈なスピードでこっちに泳いでくる。
まるで喜びながら勇んで向かってくる様だ。
通称、「わ〜い」と呼ぶその光景、50匹近い大群だとまさに圧巻。
今日はこれが2回も見られた。
まずは潮目に浮かんでいたちぎれブイ。
それから、竹の看板。
僕はというと、メーター級にはあまり目もくれずに、120近いやつを食わせることだけを考えてやっていた。
ケメケメに何度も水面を炸裂してシイラが襲いかかる。
最大は135センチ。
ようやく梅雨が明けたらしい。
やっと日焼けしたシイラ。これから楽しめそうだ。
同時に、シーバスにも夏がやってくる。
夏の湾奥は昨年から残してきたテーマがある。
それの追求をしようと思う。
使用タックル |
ロッド |
メガバス デストロイヤーF3-610XS |
リール |
ダイワ ミリオネア |
ライン |
東レ レイジングウォーターナイロン12lb |
プラグ |
ポップクイーン
ケメケメ13cm
リップルポッパー |
|
|
|