Area10 - Stage1 〜 フォローベイトの欠片 〜
2002年4月3日 港湾部シーバス
この間のArea24でフォローベイトの話を少し書いた。
言われてみればフォローベイトパターンを積極的に試すのは春が多い。
春に強いパターンなのか、それとも僕が持つパターンが春向きなのか。
このフォローベイトパターン、サイズを変えたり、レンジを変えたり、アクションやカラーを変えたりして魚の目先を変えるのが目的。
変えると不思議なことに魚がまた追うことは、目でも見たことあるし、釣果としても確実に実証されている。
ルアーを何々に変えたら1投目にヒット。
この話はよく釣行記で見かけるけど、実際にそのタイミングに魚が回ってきたということは考えづらい。
可能性として
●その前に投げたルアーに魚が気付いていていなかった。
●ルアーに気付いていたけど食わなかった。
このどちらかだ。
もちろん僕は後者であると考える。
フォローベイトの欠片。この欠片がいくつあるのだろうか。
魚が何に反応するのか未だに解らない。
音、波動、見た目の色、大きさ、形、レンジ、色々とありすぎてわかるはずもない。
しかし、どこまで集めることができるだろうか。
Area10を積み重ねていった時にどんなものが見えてくるのか。
それを追いかけていく。
昔から、今でも、さんざん経験するこのルアーチェンジ1投目のマジック。
そこに僕が港湾部の釣りで最も得意とする、
10投ほど誘いで見せ続けて、勝負と決めた1投で食わすテクニック
の考え方を当てはめていくと自然と高度な食わせのテクニックが見えてくる。
この勝負の1投はレンジかコースを変えてバイトさせるのだけど、それを他のルアーに任せればもっと色々な変化をつけることができる。
変化させすぎてもダメ。微妙な変化、その変化に魚はバイトを決断する。
幸い、いや、本当は残念なことなんだけど今年の湾奥港湾部は大きなサイズがまだほとんどいない。
40〜50センチがほとんどの港湾部であるならば、今年はこの辺りを突き詰めてもいいかな。
そんなことを九州で考えていた。
チャンスがあったら今日は出てみようかな。
夕方、福岡から飛行機に乗る前に天気予報をチェックする。
南で夜になって北風。潮が上げ潮だけに流れがぶつかり合う。こういうのあまりよろしくない。
イージーに出せる魚は少なさそうだ。
もっとも、いい時ばかりしかやらないとどんどんと下手になる。
上級者は長潮と小潮でどれだけ確実にいい魚を出せるかだと僕は思う。
少し迷いながらの東京上空、
窓から見る飛行機の進入経路はやはり南風コース。
しかし、大井の水面を見るとかなり西寄り。
これなら行きたい場所がある。
そういうわけで出撃することになった。
ポイントに着いて準備。
そう、この間ソルティで紹介されていた風神号ってロッドを買ってみた。
とりあえず86なんだけど、振ってみた感じ、サーフスターといい勝負。
川の釣りをやるにはパワー不足な気もするが、港湾部ロッドとしてはちょうどいい感じではないだろうか。
SPSよりは遙かに張りがある。ヘビカバ向きのロッドには違いない。
ちなみにアキュラシーと軽さではサーフスター、粘りと飛距離に関しては風神号がいいような印象。
40、50センチならサーフスター86Lが非常にいいが、70クラス相手となると風神号の方が戦えると思う。
気に入ったのでしばらく使ってみてまたインプレでも書いてみるつもり。
まずは風表。思った通りの南西風。絶好の波の立ち具合でいい感じ。
1投目。使い慣れたサーフスターに比べると太い分、振り抜きがやや重い。
そんなわけで少し右へ。
そしてグンと乗ったのがビニール袋。
2投目もビニール袋、3投目もビニール袋。
これじゃ話にならない。
少しうろうろと歩く。途中でクラゲばかりたまっているところがあったのでそこでやってみることにした。
恒例の海洋深層水パターン。ストラクチャーにリップインを擦りつけるように通す。
2投目、グッと重くなってからアワせる。
ヒット、45くらい。寄せてきて抜き上げようとしたらバレてしまった。
5投目ぐらい、またもやヒットこれまた50センチ。
慎重に寄せてそっと抜き上げようとしたらまたまた途中でボチャン。
ううむ。
気を取り直してまた5投ほどしてだろうか、リップインベイトに強烈なアタリ。
しっかりと飲み込ませてからバシッとアワせる。
しかし、これまた寄せてくる途中でバラシ。
んーと?
堅い竿だからフッコサイズがばれるのは何の問題もない。
しかし、バレやすいなりに何かできるもんだが?
なんだかロッドに自分の操作が合ってない。
しかし、クラゲの下から沸くようにシーバスが出てくる。
この長い岸壁で1ヶ所、でも多分ここだけかな?
なんて思いながらスローに誘い続ける。
ちなみに、ここは足場がやや高いので、リップインはシンキングタイプを使ってる。
それで激デッド。これだけ遅いとクラゲが乗ってしまう。
グググググッと重くなってムニーッと外れる感じ。
その中からゴッという吸い込みバイトを待つ。
3分ほど開いてまた来た。
今度は確実にロッドが曲がるのを待って、更に待ってアワせる。
あらら、乗ってない。
やめた、普通にやろう。
激デッドをしている間、頭の中でフォローを考える。
絶対にまだ十数匹いあるはず。
普通にやったらこれを食わせることができない。
また、3分ほどしてようやくバイト。
今度は普通にアワせる。水面を割るシーバスをなだめすかして抜き上げる。
今度は外れなかった。
ムーングロウ、久々に使ったけど気持ちいいアピール度です。
とりあえず坊主は脱出。
次を狙う。マーゲイSWをセット。
いきなり1投目に反転を食らった。
3投続けて出ないので、X-80SWに変える。
しかし、もう出ない。
これで出たら、「メガバスなんとか」
なんて名前を付けようと思っていたが。
何となくの傾向として同一メーカーのもののフォローが良くないような気がする。
泳ぎの質を全く変えないといけないのか、
それとも同じウェイトと樹脂の出す音が同じに聞こえるからなのか。
全くチェイスもなくなってしまったので移動することにした。
今度は風表一帯のちょい風裏。水面が静かなところ。
海洋深層水の潮だけが巻き上げてか、潮が澄んでいる。
海洋深層水の話については過去のAreaを見てくれ。まともに意味取んないでね。
ここのパターンは明暗部。
明暗部の境界線と平行にルアーを引く。途中から暗い側に入れて次に明るい側に出してバイトを狙う。
まずはリップインベイトを通す。
デッドスローで引いてきたが反応はない。
次のキャストはカウントダウンを少し取って、デッドスロー。
キャストがようやく思ったところ30センチ以内に落ちるようになってきた。
そして、この竿、感度もいい。
リトリーブ中に魚が反転したのが解った。
魚はいる。
もう1投したが反応がないので、メケメケ9センチシンキングに。
1投目。デッドスローで通すとガッツリと食った。
1投目、フォローベイトとなったんだろうか。魚と話がしたい。
更に次の1投でまたヒット。
はまりパターンみっけ。
サイズは期待できそうもないので一度も計らず。これは50くらいでしょ。
いったん反応がなくなったので、ここでリップインベイトに戻してみる。
メケメケと同じレッドヘッドに。
1投目、狙い通りに食ってきた。
55センチぐらい。ロッドの感じもだいぶつかめてきた。
バイトの瞬間に少しティップを送って、気持ち溜めてからビシッとアワせるといい感じで乗る。
このためもサーフスターよりやや長目に。
リップインベイト。アイ調整をしっかりしないとポテンシャルを全く発揮しません。 台船回りでは曲げるのもありだけど。
リップインもこれで反応がなくなった。
海面に2回ほどライズが出たのを見ていたのでサスケに。
3投目、水面直下、目で見られるぐらいのところを泳いでいたサスケにヒット。
このサスケ、そろそろ通算100バイト達成いくのではないでしょーか。
次のキャストにもバイトが出たんだけど乗らず。
これで反応がなくなったのでメケメケに戻す。
またもや1投目。
少し沈めてから巻き始めたところにガツンと衝撃、しっかりとアワセを入れてファイト。
しかし、ここの魚、むちゃくちゃに走る。元気いっぱいだ。
湾奥の魚とは思えないパワーだけど、これぐらい走ってくれないとこの竿も曲がらない。
潮が澄んでいて、レンジがやや沈み気味。その中でメケメケSのレンジが炸裂したのかな。
で、絶対に反応がなくなるので3投ほどしてまたリップインベイトに。
しかし、いよいよリップインでも反応無し。
そろそろメケメケのレンジに決まってきたのだろうか。
10投ほどリップインを丁寧に投げて、メケメケを投げ込んでみる。
1投目にバイト。
んん、フォローベイト、どんぴしゃで来てる。
今日の魚は水深4〜5m前後にいて、そこから突き上げるようにバイトして来るみたい。
潮が澄んだときはよくあることだけど。
次の1投でまたバイト。今度は乗せて抜き上げる。
風神号。最初の連続バラシはどうなることかと思ったけど慣れたら面白い。唄い文句の飛距離はびっくりです。
しかし、サイズが小さい。
昨年の春はこんな感じで調子が出てくると、尻上がりにサイズが上がっていって最後に70UPは間違いなかった気がするのだけど、今年はそのメソッドが全く通用しない。
まだ魚がいないのだろう。
なんて、思っていたのが間違いだった。
マーゲイSWをトゥイッチで散らしながら、水面直下を引いていた時、足下で突如70センチ近い魚の頭がぐわっと口を広げて出てきた。
しかし、その瞬間に僕はすでにマーゲイを水面から出してしまっていた。
痛恨。
集中力を失っていた。最後は止めるのは大の基本なのにね。
気を取り直してまたキャスト。
しかし、大きなサイズは何度も何度も出てくるもんではない。
慎太郎は特別の特別なのだ(笑)
リップインを数分間投げて、メケメケに変えたら、また1投目にバイト。
一瞬の走りに期待したが、これまた50後半。
60センチ級を1本も取れずに、帰れるものかと頑張ったけどダメ。
最後、色々とローテーションしても反応がなくなった。
すでに満潮潮止まりの時間だったので終わりとした。
今回解ったこと。
何も無し。
使用タックル |
ロッド |
アピア 風神号 86L |
リール |
シマノ Newステラ4000PG |
ライン |
東レ シーバスPE 1号 |
プラグ |
Megabass LIP-IN BAIT
Miraclworks MEKEMEKE9S
ima SASUKE
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