村岡昌憲の釣行記。東京湾のシーバスからその他節操無く色々と。

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Area10 - Stage2 〜 フォローベイトの欠片 〜

2004年2月15日 河川筋シーバス

 

 

 

先週、釣り博の日の夜に3時間ばかしロッドを振ったが全く反応無く終えた。

風速20m近い西風に翻弄されてパターンの気配すら見えなかった。

 

 

そんでもって今日の出撃。

ボートでは何度か出ていたので知っていたが、湾奥の沖合にかなり大きな群れが待機している。

彼らがいる水深20mラインから差し込んでくるラインはたった2本。

それは若洲からと大井から。

この2本のラインで群れの大回遊を待つのが2月の正しい戦略である。

しかし、まだ正直なところ群れが差す気配がない。

湾奥の水温は11℃前後。

14℃を超えると一気に開幕するのであるが、それまでに何度か春一番のような暖かい猛烈な南風が必要だ。

その春一番が昨日ようやく吹いた。

その吹き返しの冷たい北西風が吹き荒れる。

 

狙うは群れではなく、単発で入りつつある河川筋。

大場所は風が猛烈すぎて釣りにならないし、寒い。

しかも長潮、干潮周り。イマイチやる気が起きないが、今日を逃すとまたしばらく釣りに行けないし。

 


フルキャストで対岸に届いてしまうような小場所。それでも水面は結構荒れ気味。

 

こういった場所は荒れた時こそ本領を発揮する。

静穏な時だとプレッシャーを与えてしまうが、水面が荒れている時はそのあたりがほとんど気にならないでゲームが成立する。

 

岸際に入ると予想通りバチ。

水面を覆い尽くすような量ではなく、岸際に、橋明かりに適度に集まっている状態。

絶好だ。

明暗に目をこらす。

干潮からの長潮の弱い上げ潮。

水面は北風の方がガンガンに押していて、潮は川の上流側から流れているが、底の方は当然潮が押して下流側から上流側へと潮が流れている。

上下の流れの境目ができているのならシーバスはその流れの緩いレンジに着いて、その上のレンジを意識しているはず。

なんで風なりの上流側に入る。

歩いている最中にライズを発見。

 

いるいる!

 

 

まずはフローティングで探ってみる。

これで出ると連発するのだが、この時期ではきっと出ないと思いつつ、やっぱり出ない。

サスケ、にょろにょろ、フレッシュバックと変えてみたが何もない。

 

魚は沈んでいる。

そう考え、X-80SWをセットしてフルキャスト。

橋明かりの明暗部、そして対岸の岸際にピンで撃ち込む。

そこから緩いU字を描きながらリトリーブ。

 

ガツッ!

 

U字の頂点でバイト。

しかし乗らない。

シーバスか?らしくないような。

 

次の一投。

これは反応なし。

数投するも反応なし。

 

 

ルアーチェンジ。

春はフォローベイトとの闘いである。

いわゆる「チェンジ後1投目のマジック」

ルアーを何々に変えたら1投目にヒット。

この話はよく釣行記で見かけるけど、実際にそのタイミングに魚が回ってきたということは考えづらい。

可能性として

●その前に投げたルアーに魚が気付いていていなかった。

●ルアーに気付いていたけど食わなかった。

このどちらかだ。

もちろん僕は後者であると考える。

 

 

ヨレヨレをセット。

対岸ではなく流芯にめがけて低い弾道でキャスト。

サミングで着水音を小さくさせてそのままフォールさせる。

水深は確か3mほどのはずだ。

ボトムに着いた頃にリトリーブ開始。

 

ガッツ!

 

 

食った!

反射的にアワせを入れる。

魚がトルクフルに走りだす。

 

ん?変だ。

寄せてみるとマルタ。腹がパンパン。

あいたた。

さっきのはマルタのライズだったのか?

 

 

とっととお帰り願って、次を狙う。

ボトムラインはマルタの餌食になるかもしれない。

とりあえず同じように明暗のラインにピンで撃ち込んでみる。

3投目、フォールでバイト。

聞くようにアワせると、グングンと首を振る感触。

でもこれも違うっぽい。

で、やっぱりマルタ。

 

シーバスはいないのか?

クルクルにチェンジ。

橋下に入って上流側の明るいゾーンにアップクロスでキャスト。

ファーストリトリーブするが、反応無し。

 

フォローベイトでリップレスベイト。

これもアップクロスでキャストしてスローロールでボトムにコンタクトさせていく。

暗いゾーンに入れるとマルタが食ってしまうかもしれない。

が、それも覚悟。

シーバスはマルタと混じっているのだ。

クルクルの波動で活性が高まったのか、1投目からガツガツとバイトが出る。

でもこれもきっとマルタだ。

 

数投して反応がないので、今度は端の反対側。潮なりの上流側に移動。

同じようにクルクルを流し込んでみるが反応がないので、リップレスベイトに変えて同じコースを通す。

2投目に明暗に差し掛かった瞬間に引ったくるようなバイト。

乗れ!

ロッドティップをやや送り込んでから、一転してアワせを叩き込む。

グングンと首を振る感触の後にふっとテンションが抜ける。

んーなんとも。

マルタかなぁ。

 

 

その後、特に反応無く、その後数カ所を見て回ったがあまり良さそうな場所がなかったので終わりとした。

キャストしている間、ずっと考えていることがあった。

最近の自分、ホントにフィールドから離れていく一方だ。

今は時間がいくらあっても足りない。

極めてみたいと心から願ったスズキ釣りの道。

だけどその道は何本もあって、そのどれもを追うのはきっと無理なんだろう、と。

ならばどの道を選ぶのか。

港湾部か、河川か、それともボートなのか。

 

 

いずれにせよ、もがいてさえいれば、きっと風が吹く。

動かなければ何も始まらない。

いつだってそうしてきたように。

 

 

使用タックル
ロッド アピア 風神ゼータ83Lネオンナイト
リール シマノ ステラ3000AR
ライン 東レ シーバスPE 1号
プラグ 邪道 ヨレヨレ〜
メガバス X-80SW
メガバス リップレスベイト
邪道 クルクル
アイマ サスケ
ゴミ 空き缶  

 

 

 

 


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