村岡昌憲の遠征釣行記。日本中、いや世界中、釣りたい魚を求めて。

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Area14 - Stage9 〜鹿児島、広し〜

2009年11月14〜15日 鹿児島県 スズキ

 

鹿児島で釣りをするのは25歳の時以来だから12年ぶりということになる。

 

その時は何も判らず鹿児島市内の港湾部で釣りをしてフッコを2本ほど釣り、翌朝マダイ&ワラサの2本立てに乗って、ワラサの猛烈な入れ食いとマダイのラッシュを体験。

クーラーボックス一杯にして東京へ帰った。

 

今回は本気のスズキ釣り。狙うはこの時期連発するだろうメーターオーバーだ。

同行者は大野ゆうき。

二人で話して、今回は地元の方のお世話にならず自分たちだけの力で回ってみよう、と。

そんな感じで計画は進む。

たまたま、10月に二人とも2週ずれて熊本へ遠征。

そこで熊本のポテンシャルを知り、鹿児島への期待は否応にも上がっていく。

 

宿は川内に取った。鹿児島の西側。

とりあえず東シナ海にキャストをしてみたかった。

北はオホーツク海、日本海、太平洋、瀬戸内海、残るは東シナ海である。

まずはそこをクリアしようと(笑)

 

 

金曜日、仕事を早めに終わらせて最終便で鹿児島へ飛ぶ。

「ちょっと風強いっすねぇ」とややテンションの高いゆうき。

そこに機内のアナウンス。

「本日、桜島が噴火しております。当機の飛行コース上に噴煙が漂っており、機内に硫黄の臭気が・・・」

 

 

 

 

ゆうき 「まずいっすね、大丈夫ですか?」

 

オレ 「え、大丈夫だろ?」

 

ゆうき 「だって避けられるのかなぁ」

 

オレ 「何を?」

 

ゆうき「レーザーとかあるんすかね。」

 

オレ「は?」

 

 

 

 

 

 

 

大野ゆうきの脳内

   ↓

 

 

オレ   「んなわけねーだろ!」

 

 

 

 

 

ということで、特に噴石とか飛んでこないまま鹿児島着。

 

 

残念そうな大野ゆうきを横目に着々とレンタカーの手配をして出発。

 

 

空港から1時間ほど走って川内入り。

 

ホテルにチェックインしたらそのまま出発。

 

まずは腹ごしらえって事でラーメン店へ。

 

時間はもう22時過ぎ。

 

 

 

 

 

 

まあ贅沢は言えません。

 

 

 

大本命の川内川へ。

橋周りをチェックする。

 

魚は見えないが、この時期のこういった川は落ち鮎も流れるし、コノシロだって入ってくるだろう。

 

明暗をしっかりと攻めてみるが反応は得られず。

攻めているアングラーは結構多かったので大外しではないんだろうけど、やはり明暗で出したところで鹿児島のスズキを探したって感じにはなれないので移動。

 

川内川の中上流に行ってみたいが暗いうちはダメと言うことで南下。

付近の小さな川を探っていく。

 

 

1時頃にこのポイントに到着。

潮は上げ始め。

左が港内に流れ込む川で、それなりのカレントを持って灯りの下をトロリと払い出す感じ。その後、直角に右に折れて海へと出て行く。

 

魚が付くとしたら、灯りの下流側のシャローエリア。

そこに迷わずkomomoカウンターを撃ち込む。

 

着水後、ラインテンションをやや取って、流れ任せでルアーを漂わせる。

 

 

 

ドン!

 

 

 

 

 

想像していたのよりははるかに軽い衝撃。

 

アワセると水中で首を振る感触。

 

そこから魚が走ったところで外れてしまう。

 

サイズとしては60センチ前後だ。

 

まあ上出来上出来と言い聞かせて再度色々と回るが眠気に勝てず4時過ぎホテルへ。

 

 

 

次の日は11時にホテルを出てまずは腹ごしらえ。

 

 

 

鹿児島といったら黒豚、なんだろうけど、ウナギもわすれちゃいけない。

 

おいしゅうございました。

 

 

 

 

川内川の上流部へ。

 

 

初めてのポイントでは魚止めの堰がポイント。

それを見過ごして上に上がると、魚がいないのにいい瀬があるなんてことで時間を浪費しかねない。

 

気をつけて上がっていったが、実際のところ自信がないままに最初の良いポイントへ。

 

ちょっとした石積み。

払い出した流れが鉄橋下まで走ってその後にヒラく。

 

ゆうきは走りを、僕はヒラキを撃つ。

 

 

が、反応はないまま、のどかな時間が過ぎていく。

 

 

 

二人とも今回はプライベート。

 

いつもは魚を出さなきゃいけないプレッシャーがのしかかるが、今回はそれがない。

 

それがどんなに素敵なことか。

 

 

 

 

 

 

あーでもない、こーでもないと色々な場所を回ったけど魚の反応は得られず。

 

南に行ってみよう!

 

どちらかでもなくそんな声が出てきて、一路南へ。

 

どうせなら日暮れまで南に走って、攻めながら帰ってこよう。

 

 

 

 

 

 

だいぶ南の大浦へ。だいぶ前にクジラがたくさん岸に打ちあがったところ。

やっぱりのんびりモード。

水槽の中のカワハギに無常観を感じる大野ゆうき。

 

 

料理はとっても美味しかった。カンパチ煮付けは骨まで全部食べられた。

 

 

で、帰り。

 

港湾部をやったり、流れ込む全ての川を覗きながら釣っていく。

 

 

どんなところも初めての人には厳しい。

川が良さそうでも地形が判らないし、明るいうちに見てないのも大きい。

その中でも二人で一所懸命にやった。

 

 

中規模の河川、街灯が当たる瀬のヒラキ。

 

僕にヒラセイゴが

 

そして大野ゆうきがマリブで60くらいのスズキをキャッチ。

 

 

川にベイトが相当入っている。

 

 

核心が近いぞ。

 

 

二人でそう話しながらポイントを歩き回る。

 

そして老人ホームの下を抜けて僕は声を上げた。

 

 

 

高さ2mもある巨大なサンドバー。

 

その先端を川の流れが走り、少し大きな川と合流している。

そして数百mで海へと注ぎ込む。

河口部からの距離、流れの出方、地形変化。

 

 

 

見つけた!

 

 

僕は大興奮して、水際に進んだ。

 

 

そこで気配を感じる。

 

 

川幅20m位の対岸に人影。鹿児島は東京と違い、夜が暗い。

人影に気づかなかった。よく見るとルアーマンだ。

 

そして合流した後の川の対岸にも4人のアングラーがいる。

 

 

しばらく軽めにキャストをしていて様子を見ていると、どうも僕らがいるところに撃ち込んで、大スズキを狙っているみたいだ。

 

僕らは撤収することにした。

 

どんな地方にも、川幅が小さいところは、あるサイドから投げるというなんとなくの了解事項がある。

 

彼らの釣り方、彼らの気配、それだけで僕らは核心に近いことがわかった。

 

それでいい。

 

 

 

その後も転戦するも、二人疲れが出てきてちょっと仮眠することに。

 

 

 

 

 

ところが起きたら夜明けは終わってすっかりと明るくなっていた。

 

 

一度ホテルに戻り、チェックアウト。

 

 

午後の飛行機に間に合うように錦江湾へ。

 

 

 

 

 

 

大野ゆうき 「なんか、噴火しょぼいっすねぇ」

 

オレ  「でも、川底見なよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

大野ゆうき  「ああっ!」

 

 

 

         「ってことは昔・・・?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大野ゆうき  「やべぇ、昔やべぇ。」

 

 

 

 

 

 

大興奮して超テンション高い大野ゆうきを横目で見つつ、いつも釣りビジョンもこのテンションでやればいいのにと考えながら川底を眺める。

 

 

 

 

昔、うなぎを狙ったのか、絵に描いたような水中ストラクチャーがあちこちにある。

 

 

 

よく見るとなんかいませんか?

おおっ!?

 

 

 

 

車に走り出した僕を見て、ゆうきも察してすぐに釣りの準備。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

が、広い空の下で、二人の試みは徒労に終わり。(魚は十数匹見えた)

 

 

 

見上げれば多くの先人の夢の跡が。

 

 

 

ほんとのんびり。

そういや、メッキがここでかかった。

 

そして昼飯。

 

ここは相当美味しかった。

 

 

 

鹿児島の釣りは以上。

 

 

感想として、恐ろしいポテンシャル。

 

魚の出し方は難しい。

だけど、その肥沃な土地と川の在り方、山の在り方、漁港の在り方。

まだ自然が生きている。川も海も生きているのだ。

だからその鹿児島が育むスズキはきっと大きいと思う。

メーターオーバーの生息数は日本一ではないかという気がする。(超個人的な思いこみだけど)

 

来年、また挑戦してみたい。

そんな気持ちで、帰りの飛行機に乗った。

 

 

 

 

おまけ

帰りの飛行機、小学生の様に、窓から桜島を探す大野ゆうき。

そして絶望的な雲海。

 

 

 

 



 

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