村岡昌憲の釣行記。東京湾のシーバスからその他節操無く色々と。

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Area15  堤防バトルin館山 〜

2000年8月19日 堤防青物

 

 

 

 最近よく思うこと。釣りって価値観だ。例えば60センチのスズキを港湾部で掛ければそれは満足に値する。でも川筋で獲ってもあまり満足しない。ポイントにおける希少価値や難易度で僕自身の満足度は大きく変わるみたいだ。

 で、船だと大漁に沸く館山の青物が、陸からだとどれくらい難しいのか。そこにひとつ挑戦してみたくなった。館山は数年前の館山道と去年一部開通した富津館山道路と今年のアクアラインの通行料金値下げのおかげで、突如思いついてさっと行けるほど近くなった。思いついたのが夜の9時。2時間後には館山にいられるのだ。

 3時頃まで睡眠をとって3時半に堤防に入る。ここで誤算があった。超混雑である。堤防の先端付近は人・人・人。僕が入ることができたのは先端から30mくらい離れた場所であった。ここまで魚が回ってくればいいが・・・。

 4時半頃になると堤防の混雑は更に激しさを増した。スキップバニーに弓角の人が5割、ジェット天秤に弓角が3割、メタルジグが1割、コマセ釣りが1割といったところか。幅2mほどの感覚で60人ほど並んだ堤防バトルの開幕が切って落とされた。

 明るくなると共にみんなガンガン投げる。僕は手首の故障もあって誰かが釣るまで様子見を決め込む。というか、明るくなるのは4時半だが、釣れるのはいつも5時以降だからだ。そんで、5時15分、5人隣のルアーマンが最初にカンパチをヒットさせる。ここで堤防の雰囲気が一気に豹変する。殺気が立ちこめ、キャストの下手な人がオマツリを出すたびに、険悪な雰囲気が堤防を支配する。

 僕もここからキャスト開始。僕はメタルジグだ。弓角も非常に好きなメソッドだが、今回はメタルジグだけで挑むことに決めていた。ここ3回ほどの船での爆釣で、メタルジグの攻め方や喰わせ方が非常にハッキリと見えていたからだ。

 フルキャストしてアクションを付けながら巻いてくる。超ファストからスローまで色々とやるが反応がない。弓角の人にも全くバイトがないみたいなので、魚は下かと思ってキャストしてボトムを取ってからウルトラファストリトリーブでリトリーブし始める。うまい具合に2回目でヒット。おーこの引きはカンパだ。慎重にファイトして取り込む。

このサイズが陸っぱりから釣れるのだから面白い。船で釣れるのと同じサイズでも価値観が違うのだ。ちなみにルアーは最近お騒がせのギャロップ20g。もう完全に僕の一軍ルアーとなってしまった。ただ、アクション重視の設計のため、首部分が非常に細い構造になっている。その為、このあとのカンパチ爆釣でだんだんと曲がり最後には折れてしまうことになる。ま、非常に安い値段で販売するということなのでそれでも構わないと思うけれども。

 カンパチはボトムから2〜3mのレンジを回遊しているようだった。フルキャストしてボトムを取ってそこから超ファストで1キャスト1ヒットの爆釣。しかし、周りは全く釣れていない。見ている感じカンパチのパターンが見えている人は僕を含めて3人くらいしかいなかったようだ。先端でやはり見るたびに竿を曲げている人が1人、もう1人は最初のヒットを出した手慣れた手つきの地元ルアーマンらしき人。この3人がひたすら掛ける展開。みんなメタルジグ。レンジが沈んでいる場合、弓角ではメタルジグの相手にならない。普段は弓角にやきもきされることの多いジグが今日はまくりにまくっているのである。これはこれで気持ちいい。

 弓角の人もやがてレンジが下と気付いたようでスキップバニーは皆無となった。全員ジェット天秤でのゲームとなったが、ジェット天秤でボトムを取るのはなかなか根気がいる。というか、ルアーマンなら難なくやるだろうけど、弓角の人にあまりその概念はなかったようだ。結局1時間ほどの間は3人の竿だけがひたすら曲がるという妙な感じの展開となった。差はただ一つ。ボトムを取っているか否か。

 ちなみに僕は良型のマエソを3尾釣った。これはみなさん外道扱いするけど、友人である蒲鉾屋の片岡君に言わせると蒲鉾の原料として最高級といえばマエソなんだそうだ。4年ほど前に彼と一緒にここに来たときもマエソが2尾釣れて家に帰ってすり身にしてつみれにしてみたが、僕の中ではいまだにつみれNO.1を誇っている。真っ白な身とふわふわの身、上品は風味だったのをかすかにしか覚えていなかったが、この3尾で改めて味わうことができそうだ。

 そしてこのマエソ。ボトムにいるのである。フルキャストしてボトムを取る瞬間にバイトしたり、リトリーブし始めて1秒以内にバイトしたときはこいつかマゴチのどっちかだ。自衛隊堤防のマエソの魚影は異常に濃く、ボトムだけ取って一生懸命やると2ケタは簡単に釣れるのである。

 そして5人隣のルアーマンもたびたびマエソを釣り上げていた。今回のカンパチの爆釣キーワードはマエソも釣っているかどうかなのだ。

 6時を過ぎるとカンパチのバイトが途絶えてしまった。明るくなってくるとジグは本当に見切られやすい、ボトム付近にいることはいるのだろうが、おそらくチェイスのみで喰ってこないのだ。かといって弓角を沈めている人も皆無。堤防からカンパチのアタリが途絶え始めた。

 そして代わりにすごい奴らが入ってきた。

でっかいフグ。こっちの呼び名でアオシバ。サバフグとかキンブクとか色々と呼び名があるけれど、正式な名前は知らない。僕はサバフグって呼んでいるんだけど。

これがジグだろうが角だろうが入れ食いも入れ食いである。1キャスト1ヒットで困ってしまう。地元の人は毒もないし美味しい魚だというけれど、さすがにちょっと気が引けてしまう。

しばらくはフグの爆釣が続いたあと7時になって代わりに大きなマルソーダが来襲してきた。これは比較的上層で喰った。今度はジェット天秤+弓角の圧倒的優勢。2mのレンジをスローに引ける弓角が本当に強い。横にいた子供達も夜明け前から頑張っていたがここにきてようやくヒットし、歓声を上げていた。

ただマルソーダなのでなぜか堤防は和んでしまう。50センチぐらいある大型もいたけど、みんな釣っても逃がしている人が多かった。僕もなんとかメタルジグでパターンを掴もうと頑張ったが1尾しか釣れず。そのうちに眠くなってしまった。

5人隣の上手なルアーマンはなんとソーダも爆釣。気になって見に行ってみるとなんとジグヘッド+ワームでヒットパターンを引きずり出していたのだ。うーんやられた。その手があったのか。

ということで10時には家に到着。今夜の夜食はカンパチの刺身とエソのつみれ汁である。楽しみだ。

 

 

 

使用タックル
ロッド Palms SGP-86L
リール シマノ ステラ4000 DH
ライン 東レ シーバスPE 1号
プラグ メタルX 
ギャロップ
   




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