村岡昌憲の釣行記。東京湾のシーバスからその他節操無く色々と。

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AreaXX - Stage7 〜 弱気の虫 〜

2007年5月27日 北海道渓流

 

韓国に行く前日、阿寒の川へ真っ向から勝負した。

昨年、何の計画も無しに挑んで、あっさりと敗れた川。

今年も何の計画も無しにまた来てしまった。

が、多少の装備アップもした。

本当は夏に来たかったが、5月末となってしまった。

 

今回、気温も水温も低く、水量が多いため、ウェーダーが無いと正直厳しいと判断して、ソックスタイプのウェーダーで挑むことに。

シューズはダイワの渓流シューズ。 今回、しっかりと25000分の1の地図も用意して、川の途中から入る。

最後は沼に注ぐ川だが、興味は源流部だ。

 

朝早くにホテルをチェックアウトし、国道のパーキングに車を止め、歩くこと30分で高度550mの峠になってる最中にある小道を入るとその川に出られる。

釣りながら川を上るが、魚の影はない。

釣りきられるほど、この川に人が来るとはあまり思えない。

水温が低すぎるのだろうか。

 

 

そんなことを考えながら、川を遡っていく。

30分ほどして、二股に。昨年は右に行って夜を明かした。岩の割れ目からの源流を確認したが、家に帰って地図で見てみると源流、と言うか奥行きがあったのはむしろ左の方だった。

そこで、今回は左に行く。

腹の底から大声を上げて、山の主へ存在を知らせる。

聞こえているのか聞こえていないのか。反応のない恐怖。それは苦しみだ。

国道と同じ、高度550までようやく上がったところで、2段15mの滝が出迎える。

右岸に取り付いて、高巻いてそれを越えると、とても美しい淵があった。

そこを執拗に攻めるが、やはり魚の反応はない。

7月だったらなぁ。

思わずつぶやいて、また川を上っていく。

 

いよいよ渓相が美しさを増していく。

透き通る清らかな水。

立ち止まると水のせせらぎだけが聞こえる静かな森。

ようやく雪が解けたばかりで北の斜面には残雪が最後の時を待っている。

ようやく緑付いてきたばかりといった感じの状態なので、見通しが良く、これなら熊と会う可能性も少ないだろうと。

だけど、笛と大声は欠かさない。やれることは全てやる。

それで熊にあったなら、それでもいいと思ってる。

 

その後、5段ほどの滝を越えていく。

5m近い滝は直登する。水しぶきが尋常でなく冷たい。

かじかむ手を温めながらの遡る。

一度、侘び錆び景色が続く、湿地のようなところに出た後、高度700で50mはありそうな滝が現れた。

最初、右から上がっていくが、途中の岩がもろく、怖くなって一度降りる。

少し下がってルートを改めて確認。

左から取り付く。ホールドはあるにはあるが、切り立っているため慎重を要する。

単独はとにかく事故に遭わないことが一番重要である。

かなり手前から高巻いて、滝の上に出るが、恐怖で膝が笑っていた。

 

更に登ってやがてまた10mほどの滝。

切り立っており、直登は完全に不可。

右も左も狭いゴルジュで、手の出しようがない。

唯一取っかかりとして行けそうな左岸から上がっていく。

ほとんど垂直の壁をホールドを頼って上がろうとしたところで、アクシデント。

足下の岩が崩れ、滝壺に腰まで落ちる。

ウェーダーを履いていたのでほとんど濡れなかったが、ライフベストの中に入れてあったデジカメが死亡。

 

すぐにメモリカードを出してデータを守る。

高度は800。地図からしてもうすぐ源流部なのだが、登る術がない。

一度下がって、手前から高巻く事も考えたが、全て切り立った崖となる。

もし滑ったら、石に叩き付けられて助からないだろう。

 

弱気の虫が出てきた。

また今年も断念するしかないのか。

 

そう思ったが、無理はできない。

秋にはもう少し装備を鍛えて再度来てみよう。そう思ったのである。

 

帰り、行者ニンニクの大群生を発見。

思わず興奮して取りまくる。

どうしても写真が撮りたくなって、再度カードをデジカメに入れて写真を撮る。

恐る恐る電源を入れるときちんと立ち上がった。

ピッと写真も撮れたが、そのプレビューの間に画面が消える。

 

デジカメも破損し、2MBのSDカードもダメになってしまった。

 

つまらない釣行記になってしまった。

再度チャレンジ。

 

 

使用タックル
ロッド スミス インターボロン63UL
リール シマノ バイオマスター2500
ライン 東レ BAWOフロロ4lb
プラグ アスリート5S流れの達人
チップミノー

 

 



 

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