〜魚を大事にしよう〜
ランディングについてはネット・ギャフ・ハンドランディング・抜き上げなど様々な方法があります。
足場の高いところはやはりネットがいい
まずはネットを使う場合、ネットは非常に魚を傷つけるものと認識して使わなくてはいけません。ネットには木綿の糸製のもの、ナイロン製のもの、ラバーゴム製のものがあります。
それぞれの評価は表に記しました。
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魚に対するダメージ |
材質の重さ |
使いやすさ |
木綿の糸 |
小さい |
普通 |
まずまず |
ナイロンの糸 |
大きい |
軽い |
良好 |
ラバーゴム |
かなり小さい |
クソ重い |
ボート用に限る |
結果として陸っぱりだとナイロン製を使うのがベターです。トラウトなんかに使う木綿製の網はトレブルフックが縫いまくって外すのに数分近く掛かるときがあります。それで時合を逃すのも痛いですし。
と、いうことで、ナイロンネットを使う場合の注意点として、ネットの中で魚を暴れさせない事が大事になります。
魚がネットの中で暴れてしまうと、粘膜とウロコが剥がれてしまいます。魚にとって粘膜やウロコは寄生虫や病原菌から身を守る極めて大事な機能です。特にウロコを剥がすということは人間の火傷と同じ事になり、ある面積以上剥がれてしまったシーバスはほぼ間違いなく数日で死に到ります。
だから、ネットを持っていても抜き上げ可能なサイズであればなるべく抜き上げてしまうこと。小さいサイズほどネットの中で暴れるので、将来あるサイズのためにも抜き上げを推奨したい。
そして大きなシーバスや足場が高いときはネットを使う。無理に抜き上げてラインブレイクされるより、ネットでランディングして速やかにリリースした方が魚にとっては確実にいいです。
その時はしっかりとファイトして弱らせてからランディングします。弱らせすぎてもリリースが難しくなります。見極めとして、一度や二度、横にグターッとなった直後くらいがいいでしょう。このタイミングでネットに入れると中で数秒間暴れますが、そのうちおとなしくなります。
ちなみに僕は普段はネットを持っていません。理由は単に魚が傷つくのが嫌なだけです。抜き上げ可能なサイズは全部抜いてしまいます。ダメそうな時はリーダーを持って抜き上げます。それでフックが伸びてボチャンと落ちた時はバラシとしてしまいます。
ちなみに6番のフックでも根元まで刺されば80オーバーだって抜き上げられます。根元まで刺さっていないと60センチでもフックが伸びてしまいます。
それと口切れはどうしようもありません。これが獲りたかったらネットを持つしかありません。
ボガグリップという手もあります。
最近はラパラから浮くタイプのフィッシュホルダーも発売されました。非常に秀逸でいい製品です。
足場が低かったらハンドランディング
次にハンドランディング。足場が低い場所でシーバス自体を手でつかんでしまう方法です。かなり危険なランディング方法ですが、決まればカッコイイ。魚へのダメージも少ない。というか、獲った感が最も味わえるランディングです。ゲームフィッシングとしては最高の瞬間が味わえます。
条件としてはバーブレスフックを装着していないといけません。フックに返しがある状態で手にフックが刺さった時、強烈にやばいのです。シーバスと手がつながった状態でエラ洗いなど出されようものなら「いっそ殺せ」と叫びたくなるほど痛いです。おまけに病院送りが決定的です。バーブレスフックならツバ付けて5分も待っていれば血が止まって釣りを再開できますし。
コツは思い切り良く行くことです。
シーバスの口は結構滑るのでグローブはしておいた方がいいでしょう。ルアーのフックの位置を確認したら親指を口の中に思いっきり突っ込んで下あごを掴みます。慣れないうちは全開の力で掴みましょう。するとシーバスの97%は必ず5往復ほどエラ洗いを繰り出してきます。握力の限りここを耐えましょう。素手だとこの時にシーバスの歯で親指の付け根が擦られますが、ここは耐えます。
そしてここまでは水の中でやるといいです。水の中はシーバスも動きが遅くなるので事故率は下がります。
エラ洗いを吸収されるとおとなしくなるのでそのまま抜き上げてしまいます。
次のにお腹を持つ方法。これはルアーのフッキングが良すぎてシーバスの口に指を突っ込めそうにないと判断したときにかまします。
一つ目は胸ビレの付け根は粘膜が薄いのと若干へこんでいる場所を親指と人差し指でグッと掴んでしまうやり方。やっぱり3回ほどジタバタしますが、そこを握力で耐えます。
もう一つはお腹と背中を挟んで持ってしまう方法です。こっちは安定感抜群ですが、掴むときに背ビレごと上から押さえ込まないと背ビレが刺さってすごく痛いです。
見て判るようにこれで口の中に指を突っ込んだら絶対にやばいです。で、ちょっとビビりつつ。
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